抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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建設投資は2011年以来上昇している。しかし,建設作業者と技術者の不足は重大な問題である。建設プロジェクトの量が2020年まで増加すると予測されているので,建設作業者と技術者を確保することは,政府,自治体,および建設業者にとって緊急課題である。一方,2010年以来,日本では,「交差積層材料(CLT)」の使用が開始されている。建築構造物の代替材料として木材資源を利用することにより炭素排出量を低減することが注目されている。著者らは,CLTを含む組立工法が工事期間を短縮し,作業人工を節約し建設作業環境を改善するという事実に焦点を当てた。福島県では総計4890戸の公共住宅を建設することを決定し,そして2017年までに,4707戸を建設した。あるプロジェクトは,5.5か月の短い建設期間で,CLT構造によって建設された。本研究は,低層住宅建築におけるCLTパネルによる効率的な建設に関するものである。3階建ての建物4棟で57戸からなる実プロジェクト「いわきCLT復興公営住宅」について解析した。以前の研究では主にCLT建設の構造に焦点を合わせていたが,計画方法の解析,特にCLT建設の生産性についての研究も必要である。「いわきCLT復興公営住宅」を実現するために,効率的な建設のためのいくつかの提案を行った。設計方法と建設計画に関する前提は,設計と建築チームKIAMI(福島 CLT協会)によって作られ,そして,2つの以前の研究,「湯川CLT共同住宅(2015)」と「つくばCLT試験住宅(2015)」に関する研究を用いた。CLTパネル建設は,11月24日から12月29日まで順調に実施された。前提を証明するために,現場におけるパネル建設プロセスの間,人工数調査を実施した。研究結果によると,合計1875のCLTパネル(933の壁パネル,499のスラブパネル,443の側壁)が測定された。各パネルに対する「パネル敷設時間」と「クレーン移動時間」とプロセスを扱う人工数を記録した。最後に,研究データと報告書を分析することによって,設計方法理論と建設管理計画を作成した。結果として,CLT建物に対して,CLTを導入することにより建設効率を向上させることができた。<パネル構造計画に関する設計法>1.適切なパネル間隔を選ぶべきである。それは各CLTパネルに対して1mmに設定される。パネル敷設の許容範囲を越えたパネル間の間隔の過剰は,建設精度を妨げる可能性がある。2.精度による接合法の選択は,トラブルのない建設による自由度よりも重要である。3.パネルの数を減らすことは建設期間を短縮するために効果的であり,大規模パネルによる設計が実用的である。<建設計画と管理に対する指針>4.作業時間は学習効果により収束する傾向がある。CLT壁パネル敷設の目標作業時間は5分20秒に設定できる。5.各作業とパネルの敷設順序を管理することが重要である。パネル敷設順序はパネル支持なしで計画されるべきである。(翻訳著者抄録)