抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ナマコ養殖施設は長い間,研究に注目されてきており,特に多栄養段階統合養殖(IMTA)における等しく重要な構成要素である。IMTAは,魚類,海藻および底生種(ナマコ等)などを含む複数の水産養殖種を結合することにより,経済的利益および環境持続可能性を利用する水産養殖実践である。本論文では,漁業で一般的に選ばれた材料であるミノーネット製の底置のナマコ養殖ケージについて,その周辺速度分布について試験した。最初に,東京大学生産技術研究所の水平回流水槽における種々の水流速度の下で,0.2775,0.19および0.0975のメッシュ因子(α)を有する一連のモデルケージ(0.5mx0.125m)を調べ,次に,東京大学生産技術研究所海洋工学における現在の条件下で,0.2775および0.0975のメッシュ因子(α)を有する実際の水産養殖ケージユニット(1mx1mx0.25m)の実験を行った。その結果,モデルケージ実験と実際のサイズケージ実験の間に速度-弱化効率(VE)に有意差は認められなかったが,後者の実験で検出された変形は速度分布にわずかな影響しか及ぼさなかった。さらに,ネットメッシュの影響は,大まかに2つの群(α=0.2775&0.19,およびα=0.0975)に分けることができる。第1群のVE値は-0.3であり,他は-0.6であり,両方とも底面境界層による効果を上回る。群内(α=0.2775&0.19)では,速度分布プロットから,0.2775のメッシュ因子が低速度後流を生成するが,これはより限定された領域で発生することを見出した。将来の研究として,ナマコと粒状有機物の影響は,ナマコ栽培ミノーネットケージに関する設計を修正するために考慮されるべきである。(翻訳著者抄録)