抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
著者らは以前に,妊娠女性が経験する事故等の背景と原因を学ぶことを目的とした調査結果を報告した。妊婦の事故等は妊娠20週から32週まで,または実質的な体重増加があった時に多く発生していた。本研究では,事故等の時の環境について,以前の論文で報告された知見に基づいて,さらに詳細に検討した。妊婦の身体的変化および妊娠による生理学的変化に対する認識に関する調査を行い,事故等の主な理由を決定した。そして,目的は,事故等の原因を調査することであった。最初に,肥満度指数(BMI)を分析し,妊婦の妊娠前習慣を評価した。結果(N=116)は,女性の72.4%が正常な体重(BMIが18.5と25.0の間)で,女性の22.8%が低体重(やせ型)(BMIは18.5未満)であった。次に,妊娠期間によって妊娠前習慣と妊娠後体重と腹囲(AC)との関係を調査した。体重増加,体重減少,または以前のACとの間に有意な関係は見られなかった。妊娠女性は,妊娠が進むにつれて,特に腹部の下部で,生理的変化に気づく傾向があり,妊娠が進むにつれて,その認識の程度は増加することを見出した。次に,住宅内での事故等の起きやすい場所を学習した。生理学的変化への認識の程度が事故の原因と関係があることを見出した。事故等を経験した妊婦は,彼らが生理学的変化の認識を欠いているので,これらの事故が発生したと信じる傾向があった。妊婦の住宅における事故等の最も多いタイプは転倒であって,全ての事故等のうち55.9%(N=127)は転倒であった。転倒は下り階段(26.0%,N=127)で最も頻繁に起こった。さらに,転倒による身体的損傷は,他のタイプの事故に起因する損傷の程度より大きかった。居間は事故が次に多く発生した場所であった(17.3%,N=127)。居間が事故等が多く発生する場所であるとすると,それは子供たちの遊び場,家族の共通の娯楽場所,および屋内洗濯のような複数の目的にしばしば使用されるからである。要するに,妊婦の事故等は,彼らの生理学的変化,特に彼らの習慣変化および変化の程度に関連していた。この所見に関しては,妊娠の6か月から7か月までの期間は,妊娠前(遡及的研究からのデータ)と比較して,習慣が最も有意に変化した時期であると判明していた。本研究における発見と事故等の数の間の関係を調べた場合,同様の傾向が観察された。言い換えれば,妊娠女性は,習慣変化を完全に気づかなかったとき,6か月と7か月の間に,事故等を経験するようであった。7カ月を過ぎて,女性が徐々に生理学的変化に気づくにつれて,事故等の回数は減少した。(翻訳著者抄録)