抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,電力自由化による新規参入電源や太陽光発電のような分散型電源が電力系統に接続されることで,電力系統の大規模複雑化が進んでいる。それに伴い,電力系統における故障電流の増加や安定度の低下が懸念されている。この問題を解決するための機器として,限流器(Fault Current Limiter)が注目されている。限流器は通常時は低インピーダンス,事故時には高インピーダンスであるため,事故電流を抑制し系統の安定度を向上することが可能になる。様々な種類の超電導限流器が提案されている中,超電導を利用した超電導限流器(SFCL:Superconducting Fault Current Limiter)の1つである変圧器磁気遮蔽型超電導限流器について述べる。本研究ではREBCO線材を使用し,製作したパンケーキコイル型限流器の基礎特性実験を行い,製作した限流器の限流特性について評価した。実験結果より,事故電流が増大するにつれて,L型限流からL+R型限流へと移行することを確認した。限流インピーダンスは理論値と概ね一致し,設計通りの限流性能であった。限流特性に加え,限流器の温度を測定し,復帰特性について検討した。一次側コイルは二次側コイルよりも温度上昇が高く,復帰特性に影響を与えた。(著者抄録)