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J-GLOBAL ID：202002279572423890   整理番号：20A2489227

愛知県のウメ輪紋病発生地域における有翅アブラムシ類の発生消長と緊急防除対策の実施による虫体のウイルス保毒状況への影響

Population dynamics of winged aphids in areas of Aichi Prefecture, where the ringspot disease of Japanese apricot occurs, and the effects of emergency control measures on virus load in winged aphids

著者 (11件)： 堀川英則 (愛知県農業総合試験場) ,  伊藤涼太郎 (現:ウォーターセル株式会社(※2019年12月現在所属)) ,  大橋博子 (愛知県農業総合試験場) ,  永井裕史 (愛知県農業総合試験場) ,  小出哲哉 (愛知県農業総合試験場) ,  坂紀邦 (愛知県農業総合試験場) ,  石川博司 (愛知県農業総合試験場) ,  鈴木杏子 (愛知県農業総合試験場) ,  大野徹 (愛知県農業総合試験場) ,  加藤晋朗 (愛知県農業総合試験場) ,  三宅律幸 (愛知県農業総合試験場)
資料名： 関西病虫害研究会報  (Annual Report of the Kansai Plant Protection Society)
巻： 62  ページ： 61-69(J-STAGE)  発行年： 2020年 
JST資料番号： F0758A  ISSN： 0387-1002  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： ウメ輪紋病の病原体であるウメ輪紋ウイルス(以下,PPV)を媒介するアブラムシ類の防除適期の把握のため,2015年3月から2018年3月まで,ウメ輪紋病発生地域であり,緊急防除対策が行われている愛知県犬山市内のモモもしくはウメほ場計4か所で黄色粘着板により有翅アブラムシ類の誘殺頭数を経時的に調査した。各ほ場の発生消長について,いずれのほ場も各調査年次において,誘殺頭数には時期的な変動があり,1~3月の低温期間は,一時的に誘殺頭数が上昇するもすぐに減少した。各ほ場総じて,各年5月から6月と9月から11月にかけて最も誘殺頭数が高まる傾向が認められ,7月から8月にかけては誘殺頭数が低下する期間があった。発生盛期は,一時的な誘殺頭数の上昇を含めると2015年で3~5回であったが,2016年では5回,2017年では4~5回確認された。さらに,得られた3か年の誘殺頭数の推移から各ほ場の発生消長について,状態空間モデルを用いて状態推定値を推定した。観測値では年間最大で2~5回検出された発生盛期が,年間で2~4回と平滑化されたことに加え,ほ場ごとに異なっていた発生盛期がほぼ一致した。また,2016年3月から2017年10月にかけて誘殺した一部の虫体からnested-RT-PCR法によるPPVの検出を試みた。4ほ場合計で1,002個体を検定した結果,陽性検体は確認されなかった。これにより,緊急防除による感染植物の処分等によって本調査箇所での陽性検体の密度が低下した可能性が示唆された。(著者抄録)

シソーラス用語： *ウメ ,  植物病害 ,  ポチウイルス ,  昆虫類 ,  病原媒介動物 ,  *アブラムシ科 ,  発生生態 ,  季節的変動 ,  トラップ【生物】 ,  システムモデル
準シソーラス用語： ウメ輪紋ウイルス ,  状態空間モデル ,  媒介昆虫 ,  発生消長 ,  輪紋病

著者キーワード (8件)： Ringspot disease of Japanese apricot ,  Plum pox virus (PPV) ,  Winged Aphids ,  State space model ,  Ringspot disease of Japanese apricot ,  Plum pox virus (PPV) ,  Winged Aphids ,  State space model

分類 (2件)： 果樹  (FC03042G) ,  ウイルスによる植物病害  (FC04054G)

引用文献 (31件)：

• 愛知県病害虫防除所(2014)平成26年度病害虫発生予察特殊報第1号
• 馬場真哉(2019)実践Data Scienceシリーズ RとStanではじめる ベイズ統計モデリングによるデータ分析入門.講談社,東京,pp. 269-274,333-345.
• Damsteegt, V. D., R. Scorza, A. L. Stone, W. L. Schneider, K. Webb, M. Demuth and F. E. Gildow (2007) Plant Dis. 91: 18-23.
• Frédéric F., C.-A. Dedryver, M. Plantegenest, M. Hullé and E. Rivot (2010) Ecol. Model. 221: 1770-1778.
• Fauquet, C., M. A. Mayo, J. Maniloff, U. Desselberger and L. A. Ball (2005) Virus Taxonomy. Elsevier Academic Press, Amsterdam, 821-825.

タイトルに関連する用語 (11件)： 愛知 ,  ウメ ,  輪紋病 ,  地域 ,  アブラムシ類 ,  発生消長 ,  防除対策 ,  実施 ,  ウイルス ,  毒 ,  状況