抄録/ポイント：
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
果樹の光環境研究に用いる樹冠モデルを作成するために,樹冠設計システム(CDS)を開発した。栽培果樹の樹冠は,主幹,主枝(PSB)および亜主枝以降のひとかたまりの枝葉複合体(ユニット)の3要素から構成されると考えた。CDSは,樹冠モデルを構築するために,整枝せん定手法において多くの選択肢を用いた。すなわち,主幹の長さと傾斜角度,主枝数およびPSBとユニットの両者におけるサイズ,分岐角度と着生間隔の分布パターン,およびそれらの中心角を用いた。CDSは短時間で様々な樹冠モデルを構築した。樹冠モデルの外観と内部構造を選択肢の組み合わせにより比較した。その結果,主幹の長さおよび傾斜角度の違いは樹冠外観を大きく変えた。PSBのサイズ,分岐角度および着生間隔の分布パターンは樹冠の内部構造を変化させた。さらに,第1主枝の中心角と主枝の順位における中心角増分の組み合わせは,樹冠外観および樹冠構造を大きく変化させることが分かった。樹幹が長くなるにつれて,樹冠は疎になり,割り当て空間からの枝のはみ出しが抑えられ,作業空間が拡大した。190cm以上の樹幹を持つ樹冠は樹高制限を超えやすく,40cmより短い樹幹ではユニットの重なりによる葉ブロック数の不足をもたらした。2本のPSBの場合,小さいユニットを用いると葉ブロック数が不足し,大きいユニットを用いると過剰になった。さらに,6本PSBまたは5本PSBの場合,葉ブロック数が過剰になった。ユニットの並びを上方にV字状にすると,割り当て空間からの枝のはみ出しが減少し,作業空間が増加した。(翻訳著者抄録)
