抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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2019年9月に小笠原諸島西之島に上陸し,近年の噴火活動により生じた地形や地質,噴出物の調査と試料採取を行った。2017年噴火により島の西側および南西側に流出し,地形を大きく変えた溶岩流は,溶岩膨張割れ目や板状節理の発達など,溶岩の流動と冷却に伴い生じた様々な特徴的な構造や岩相を有する。これらの地質・地形的特徴に加えて,顕微鏡下での岩石学的特徴は2013-2015年噴火の噴出物とよく似ている。化学分析の結果,2017年噴火の噴出物は安山岩であるものの,2013-2015年噴火と全岩化学組成がわずかに異なっていることがわかった。しかしその変化はわずかなものであり,マグマ物性を大きく変えるほどのものではないと考えられる。近年の西之島の噴火活動により,島の地形や地質は大きく変わりつつある。また噴出しているマグマの特徴も活動毎にやや異なる。今後も火山噴出物の特徴とその変化をモニタリングすることにより,噴火現象やマグマ供給系の理解を進めていくことが重要である。(著者抄録)