抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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滑り軸受は,レシプロエンジンやタービンなどの高速回転機械まで広範囲にわたり使用されている。転がり軸受と異なり,構造が簡単で小型,省スペースでの設計が可能である。また,高速回転や振動に対する減衰特性が優れている。これは滑り軸受内に充填された潤滑油が油膜圧力により軸を支え,軸と軸受間に直接接触が生じないようにし,て摩擦の低減を図っているためである。一方,転がり軸受とは異なり,潤滑油の油膜圧力の不安定さに起因する自励振動が発生することも知られている。自励振動は外力が作用しないにも関わらず,軸振幅の振れ回りが急激に増大することから,共振の場合よりも,回転機械に多くのダメージを与えている。オイルホワールは滑り軸受に発生する自励振動の1つである。特徴としては滑り軸受の回転軸の1次危険速度(固有振動数)の2倍以下の回転数で発生する自励振動である。また軸の振れ回り速度は軸の回転数のおよそ1/2倍に等しい。設備管理の面ではオイルホワールにより軸が軸受に直接接触することにより,傷,摩耗,焼き付き,疲労など損傷が発生する。また発生した摩耗粉粒子が潤滑油を汚染することで軸受の機能と信頼性をさらに低下させる危険性がある。本稿では滑り軸受に発生するオイルホワールの振動特性と発生する摩耗粉粒子数の経時変化を観察することで滑り軸受の損傷の可能性を検証している。(著者抄録)