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J-GLOBAL ID:202002280994630481   整理番号:20A1408261

合成ゲノミクスのプラットフォームを用いるSARS-CoV-2の迅速な再構築

Rapid reconstruction of SARS-CoV-2 using a synthetic genomics platform
著者 (66件):
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巻: 582  号: 7813  ページ: 561-565  発行年: 2020年06月25日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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逆遺伝学の手法は,ウイルスの発症機序やワクチン開発についての手掛かりを得るのに欠かせないものとなっている。大型RNAウイルスのゲノム,例えばコロナウイルスのゲノムなどは大腸菌(Escherichia coli)でのクローン作製や操作がやりにくいが,これはゲノムのサイズと時折見られる不安定性のためである。従って,RNAウイルスに使える別の迅速かつロバストな逆遺伝学的プラットフォームがあれば,研究に役立つだろう。今回我々は,コロナウイルス科(Coronaviridae),フラビウイルス科(Flaviviridae),ニューモウイルス科(Pneumoviridae)のウイルスなど,さまざまなRNAウイルスを遺伝的に再構築するための全機能を備えた,酵母をベースとする合成ゲノミクスプラットフォームを示す。ウイルス単離株,クローニングされたウイルスDNA,臨床試料あるいは合成DNAを用いて,ウイルスの部分ゲノム断片を作製し,次いでこれらの断片を出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)でTAR(transformation-associated recombination)クローニング法によってワンステップで再構成して,このゲノムを酵母人工染色体として維持した。続いてT7RNAポリメラーゼを用いて,感染性RNAを生成させることで生存可能なウイルスを再構築した。このプラットフォームを用いることで,合成DNA断片を受け取ってからたった1週間で,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の最近のパンデミック(世界的大流行)を引き起こした重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)の化学合成ウイルスクローンを設計し,作製できた。今回報告した技術的進歩によって,アウトブレイクが起こっている間に,進化するRNAウイルスバリアントをリアルタイムで作製してその機能的な特徴を調べることができるので,新興ウイルスへの迅速な対応が容易になる。Copyright Nature Japan KK 2020
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分類 (4件):
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ウイルスの形態学,分類学  ,  ウイルス感染の生理と病原性  ,  酵素一般  ,  分子遺伝学一般 
タイトルに関連する用語 (4件):
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