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J-GLOBAL ID：202002281041891617   整理番号：20A0697454

多重Ambient Calculusのための統合開発環境

The Integrated Development Environment for the Multiple Ambient Calculus

著者 (3件)： 加藤暢 (近畿大 理工) ,  山田瞭太 (近畿大 理工) ,  樋口昌宏 (近畿大 理工)
資料名： 情報処理学会研究報告(Web)  (IPSJ Technical Report (Web))
巻： 2020  号： MPS-127  ページ： Vol.2020-MPS-127,No.2,1-6 (WEB ONLY)  発行年： 2020年02月24日 
JST資料番号： U0451A  資料種別： 会議録 (C)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 本発表では,多重Ambient Calculus(MAC)のための統合開発環境を提案する.MACとは,物流システムのモデル化に特化したプロセス代数である.コンテナを用いる海上物流では,多数のコンテナが数隻のコンテナ船に載せ替えられながら,何箇所かのハブ港を経由し目的地に輸送される.我々は現在,コンテナ輸送が計画通りに行われているかどうかを確認する物流監視システムについて研究を進めている.このシステムは,MACを用いてモデル化された物流計画と,そのモデルの一部を書き込んだRFIDタグを用いて検知した実際のコンテナの移動を比較することで,コンテナが物流計画通りに取扱われているかどうかを確認するものである.このような監視活動を行うためには,物流システムの持つ動的な階層構造を表現するMACのプロセス式を正確に記述する必要がある.本発表で提案する統合開発環境IDE4MACは,通常の編集機能に加え,複数の動作が選択可能なプロセスに対する選択実行機能や巻き戻し機能など,MACのプロセス式の持つ全ての非決定的な動作を確認するために有用な機能を備える.さらに,プロセス式の階層構造を表す木構造の図を編集する機能,及び木構造の図とプロセス式のリアルタイムな相互変換機能を備える.IDE4MACを使用することで,大規模かつ複雑な経路をもつ輸送システムのモデル化が容易になり,物流監視システム開発の効率を上げることが可能となる.IDE4MACは,インストールや使用の利便性を考慮し,エクリプスのプラグインとして開発している.(著者抄録)

シソーラス用語： *物流システム ,  *モデリング ,  *プロセス代数 ,  プログラム理論 ,  コンテナ輸送 ,  環境 ,  支援プログラム ,  ツリー構造 ,  データ構造
準シソーラス用語： エクリプス ,  *モデル化 ,  統合開発環境

分類 (2件)： 物的流通  (KA08000O) ,  パレット,コンテナ  (QE01050M)

引用文献 (19件)：

• Cardelli, L. and Gordon, A. D.: Mobile Ambients, Theoretical Computer Science, Vol. 240, pp. 177-213 (2000).
• 橋本隆弘,加藤暢,樋口昌宏:多重 Ambient Calculus と UHF帯RFID機器を用いた海上物流監視システム,情報処理学会論文誌: プログラミング, Vol. 6, No. 2, pp. 1-12 (2013).
• 樋口昌宏,森田哲平,加藤暢:多重 Ambient Calculus による物流記述に対する弱双模倣等価性を用いたモデル検査,情報処理学会論文誌:プログラミング,Vol. 5, No. 3, pp. 56-60 (2012).
• 樋口昌宏,加藤暢:物流システム記述のための多重 Ambient Calculus,情報処理学会論文誌:プログラミング,Vol. 5, No. 2, pp. 79-87 (2012).
• Hoare, C.: Communicating Sequential Processes, Prentice Hall (1985).

タイトルに関連する用語 (2件)： 多重 ,  統合開発環境