抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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昨今,フェイクニュースが社会的な問題となっている.代表的な対策として,マスメディアによるファクトチェックと機械学習などを用いたフェイクニュースの検知がある.しかし,フェイクニュースを信じる人は,事実を指摘しても受け入れず,逆に自分の信念を強める傾向があるので,これらの対策は有効とは限らない.そこで,フェイクニュースの性質を明らかにするための伝搬モデルの研究が重要であると考える.意見の伝搬をモデル化した先行研究として,他人の意見への信用度から自分の信念に対してベイズ更新を行うモデルがあるが,信用度が一律かつ固定であり,現実的ではない.また,ベイズ更新の式に誤りがある.そこで,本稿では,他人ごとに信用度を設定し,かつ複数の他人の意見から自分の信念に対してベイズ更新を行うとともに,EMアルゴリズムにより信用度を動的に更新する手法を提案する.また,この信用度と信念の更新に基づいて,ネットワーク全体の信念および意見の伝搬をモデル化する.シミュレーションによる評価実験の結果,ネットワークの形態に関わらず意見が決まりやすくなり,かつ正しい意見が拡散されやすくなることが明らかとなった.(著者抄録)