文献
J-GLOBAL ID:202002283391932829   整理番号:20A2358549

中性子ドリップラインの出現に原子核の形が及ぼす影響

The impact of nuclear shape on the emergence of the neutron dripline
著者 (13件):
資料名:
巻: 587  号: 7832  ページ: 66-71  発行年: 2020年11月05日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
原子核は,特定の数(Z個)の陽子と特定の数(N個)の中性子から構成される。陽子数Zや中性子数Nがどこまで大きくなり得るのかというのは,自然な疑問である。超重元素の研究ではZの上限の探索が行われるが,ある特定のZについて可能な最大のN,すなわちある特定の元素の中性子過剰な同位体の存在限界(中性子ドリップラインと呼ばれる)を包括的に説明する理論が今も探し求められている。酸素(Z=8)の中性子ドリップラインは,何個かの核子が,平均ポテンシャルによって束縛された単一粒子軌道を埋めていく結果として理論的に理解でき,実験はこの解釈を裏付けている。しかし,より重い元素に関する最近の実験結果は,この描像と合わない。今回我々は,中性子数が増えるとともに原子核の形が次第に楕円体に変形し,そのために結合エネルギーが増大するという,単一粒子描像を超える機構を用いて,フッ素(Z=9)からマグネシウム(Z=12)までの中性子ドリップラインを予言できることを示す。この効果が飽和する(原子核がそれ以上変形できなくなる)と中性子ドリップラインが現れ,その最大Nを超えると,同位体はもはや束縛されず,中性子を加えようとしても「こぼれ落ちて」しまう。今回の計算は,最近開発された有効核子-核子相互作用に基づくCI計算シミュレーションであり,これを用いて大規模固有値問題を解いた。得られた結果は,低励起状態の励起エネルギーも含めて,マグネシウム40(中性子を28個持つ)の原子核まで実験結果と良い一致を示した。今回提唱した中性子ドリップラインの形成機構は,中性子過剰原子核による元素合成を説明しようとする分野を,新たな考え方で刺激すると期待される。Copyright Nature Japan KK 2020
シソーラス用語:
シソーラス用語/準シソーラス用語
文献のテーマを表すキーワードです。
部分表示の続きはJDreamⅢ(有料)でご覧いただけます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。

分類 (2件):
分類
JSTが定めた文献の分類名称とコードです
原子核模型  ,  原子核の一般的性質 
タイトルに関連する用語 (3件):
タイトルに関連する用語
J-GLOBALで独自に切り出した文献タイトルの用語をもとにしたキーワードです

前のページに戻る