抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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高性能計算におけるプログラミング生産性を向上することを目的に,これまで様々なPGAS言語が提案されている.従来のMPIによる分散メモリ型プログラミングモデルに対し,複数の計算ノード上に,大域アドレス空間,大域データを仮想的に提供することで,より高生産なプログラム開発ができる.しかし,その多くは,アクセスできる大域データ範囲に制限があったり,大域データアクセス時に明示的な通信記述が必要であるなど,多くの不自由さが未だ存在する.筆者らは,ソフトウェア分散共有メモリmSMSをランタイムとして,クラスタの全ノードにアクセス制限のない同一の共有大域アドレス空間を実現し,mSMSが提供する3つのマルチノード並列インタフェースと,OpenMP,pthread,OpenACC,CUDAなどの既存のマルチコア並列インタフェースを,自由に組み合わせることができるmSMSハイブリッドプログラミングモデルを提案している.本報告では,マルチノードマルチGPUによるステンシル計算を例として,プログラム記述とその性能について述べる.ハードウエア環境の異なる2つのクラスタシステムにおいて,mSMS+OpenMP+OpenACCを用い,既存のmSMS+OpenMPによる性能に比べ,およそ10倍の性能を獲得した.(著者抄録)