抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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浅間-黒斑及び仙人火山は浅間火山の西部を占めている。火山の後期段階で起きた山体崩壊は,馬蹄形カルデラをもたらした。大規模な岩屑なだれ堆積物は広域に渡って発生し,それに伴われる岩屑流は50km以上遠方に達した。しかしながら,火山体に近い地域は,浅間-仏岩及び前掛火山からの若い堆積物で厚く覆われているので,近傍地域の岩屑なだれ堆積物に関する情報はほとんど入手できていない。崩壊カルデラの東部地域ではハンモッキー地形が顕著である。近傍地域の地質調査は,特に群馬県浅間家畜育成牧場,長倉山国有林,及びその近傍で行われた。その結果,岩屑なだれ堆積物の露頭が谷底に時々認められた。更に,掘削コアは厚い岩屑なだれ堆積物を27m以上貫いた。この堆積物からのブロックの全岩石化学組成は,浅間-黒斑及び浅間-仙人火山のそれらと同じである。ずっと以前に,八木(1936)は彼の地質図に「火車岩屑流」の分布を示したが,それについての記載はほとんどなされていない。本研究で確認された堆積物は火車岩屑流に対応し,この記載は山体崩壊の規模を理解するための手掛かりとなるであろう。(翻訳著者抄録)