抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
今や情報伝達の速度が速くなり,物流も合わせて早くなったことによって,食材の地域性は薄れ,沖縄県においても画一的な料理が家庭で提供されてきている。本稿では,1990年から2012年までの伝統的な食文化の継承における視座構築を文献整理から行う。本稿では,沖縄県における伝統的な食文化の継承されてきている食事内容が,どのようなものであるのか検討した。その継承のあり方を文献から整理すると以下の通りにまとめられる。第一に沖縄県の所得は日本国内で下位にある。夫婦が共に働く家庭において,伝統的な料理の調理方法は簡便なものが多い。調理時間が長い料理は,夫婦が共に働く家庭で調理されていない。家庭の中で継承されにくいものとなっている。第二に学校における栄養教諭や家庭科教諭の伝統的な食文化の凝縮した郷土料理の認識は一定していない。今後の沖縄県における伝統的な食文化を継承の障壁は以下に集約できる。現時点において地域性を確保できている伝統的な食文化は,家庭のなかに残されにくい環境にある。そして,核家族化している状況で,世代間における食文化の継承は困難になっている。これらの検証が必要である。(著者抄録)