抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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日本の製塩工程で排出される脱K苦汁にはMg
2+が豊富に溶存しており,回収が求められている.本研究は,脱K苦汁(RPB)からMg資源回収に向けた基礎データの収集を目的としている.実験には,製塩企業に提供していただいた脱K苦汁を使用しており,Ca(OH)
2(CH)を石灰乳または粉末で加えてMg(OH)
2(MH)を生成して結晶評価を行った.実験の結果,石灰乳を添加したときはRPBの濃度が減少するにつれてXRDパターンのピーク強度は増加したが,粉末添加では濃度変化には依存せずにピーク強度は一定だった.生成した結晶はSEMで観察した.その結果,粉末で添加した方が相対的に粒子径は大きくなることが観察された.また,結晶形状は石灰乳で添加したときが球状,粉末で添加したときが不定形となった.一方,RPBの濃度を減少させて反応を行うことは,反応終了後のpHを増加させ,回収率を多くすることが明らかとなった.したがって,本研究はRPBを原料にMH回収プロセスを構築するための基礎データとして有用であると考えている.(著者抄録)