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J-GLOBAL ID:202102215356200373   整理番号:21A0185681

戦前期京都の東九条地域における都市形成 大地主の土地運用と市街化過程との関係性の分析

URBAN FORMATION IN HIGASHIKUJO AREA, KYOTO IN THE EARLY MODERN AGE Analysis of the relationship between landowner’s land management and urbanization process
著者 (2件):
資料名:
巻: 85  号: 777  ページ: 2455-2465(J-STAGE)  発行年: 2020年 
JST資料番号: Y0894A  ISSN: 1340-4210  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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本論文は,土地所有と土地利用の観点から,京都の郊外,東九条地域における近代初期の都市形成過程に焦点を当てた。第2次世界大戦の直後に,非常に高密度な建築物集中地区と不法占拠地区が本地域に形成されたので,厳しい住環境の問題が発生した。さらに,本地域は民族差別に起因する地域差別を受けた。本研究の目的は,戦前の都市形成過程を明らかにすることによって,これらの都市問題を引き起こした要因を考察することである。第1に,都市形成以前の農村構造は,広く3つの地域に分割できる:竹田街道の沿線に形成された村と村の東部と西部の農地である。東部と西部の農地を比較して,村の東部は,おそらく東部が賀茂川の氾濫原であったので,比較的不毛であった。村内の土地は,小規模の地主を含む地域の地主によって所有され,一方,東部と西部の農地は,不在地主を含む大地主によって所有されていた。特に,古い都市域近くの地域の北側の土地は,地主が不明である傾向があった。それは,潜在的都市形成が都市形成の前に進行することを示した。大正時代初期には,工場が村の周りに存在しており,主に賃貸住宅による住宅建設が,大正時代の終わりからこれらの工場の周りで急速に進行した。しかし,いくつかの農地と空地は残った。また,都市形成以前の農村構造の影響を受けて,竹田街道の東と西の間の都市域の発達に差異があった。南西部は東側より肥沃であったので,農地として維持された。換言すれば,農地としては劣っている東側は,都市形成の先導となった。さらに,形成された都市域の端部において,小規模の欠陥住宅が散乱して建ち,また,それらは韓国人の集落であった。特に,前近代での差別地域に近い,地域の北東部では,貧困な人々の集中が,公共住宅,社会福祉施設,および簡易宿泊所の建設につながった。地域の地主は,農業から工業への地域産業構造の変化に対応するために,地域の南西部の農地は維持しながら,工業化に応じて住宅地を開発した。加えて,貧困化した何人かは,社会福祉施設と公共住宅の建設のために土地を提供した。しかし,地主は地域全体に散在する土地を持っており,それぞれに住宅地を個別に開発した。これは,小さい住宅地を小さく散乱させる要因の1つである。一方,何人かの不在地主は,住宅地に転換するのに反対した。多くの土地は保持され,残りの農地は散乱した。特に,地域の北東部分では,残りの農地と空地は1930年代後半の土地再開発後,すべて住宅地となり,戦争後の極端な人口流入の受け皿になった。(翻訳著者抄録)
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分類 (1件):
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都市計画の調査分析,分析手法 
引用文献 (29件):
  • 1) Kyoto City : Activation policy for the southeast area of Kyoto Station, Kyoto City, 2017(in Japanese) 京都市:京都駅東南部エリア活性化方針, 京都市総合企画局プロジェクト推進室, 2017
  • 2) Yoshida, T. : A Study on the Ensuring Process of Settlement Environment by Foreign Residents in Japanese Metropolis: Case Study of Korean Settled Areas at Kyoto and Osaka Regions, Dissertation, Kyoto University, 1996(in Japanese) 吉田友彦:日本の都市における外国人マイノリティの定住環境確立過程に関する研究-京阪地域における在日韓国・朝鮮人集住地区を事例として-, 京都大学博士論文, 1996
  • 3) Han, S. : A Study on the Actors of Residential Environmental Management in Regeneration Process of Populated Urban District :The Case Study of Higashi-kujo, Kyoto, Dissertation, Kyoto University, 2010(in Japanese) 韓勝旭:密集市街地の再生における住環境運営主体の形成に関する研究-在日コリアンが集住する京都市東九条地区を事例として-, 京都大学博士論文, 2010
  • 4) Yamamoto, T. : Conditions of Residents Movement in a Squatter Area :The Case of Higashi-Kujo in Kyoto City, The Annals of Japan Association for Urban Sociology, Vol. 27, pp. 61-76, 2009(in Japanese) 山本崇記:「不法占拠地区」における住民運動の条件-京都市東九条事例に-, 日本都市社会学会年報 2009, 27, pp. 61-76, 2009
  • 5) Yamamoto, T. : Logic Structure of Making Residents Subject to the Lower Stratum of Urban Society :A Reality of the Local Community by Segregating the Dowa District and Korean Slum, Japanese sociological review, Vol. 63, No. 1, pp. 2-18, 2012.6(in Japanese) 山本崇記:都市下層における住民の主体形成の論理と構造-同和地区/スラムという分断みる地域社会のリアリティ-, 社会学評論 63巻 1号, pp. 2-18, 2012.6
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