抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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平面上のn点に対し,それらn点を頂点とする単純多角形をsimple polygonizationという.平面上のn点が与えられたとき,simple polygonizationすべてを多項式遅延(解1つあたり多項式時間)で列挙できるかは計算幾何学分野における重要な未解決問題である.山中らは,simple polygonizationを拡張したsurrounding polygonに対し,逆探索法に基づく多項式遅延の手法を与えた.山中らはこの手法を実験的に評価し,凸包内部の点が少ない点集合に対して高速に動作することを報告したが,理論的裏付けは示されていない.一方,中畑らは,動的計画法に基づく指数時間の前処理ののち,simple polygonizationを多項式遅延で列挙する手法を与えたが,実験的評価は行われていない.本稿では,山中らの手法が凸包内部の点が少ない点集合に対して高速に動作することを裏付ける理論的解析を与える.また,中畑らの手法を効率化するための枝刈りを提案し,その枝刈りを用いることで,中畑らの手法を同様の入力に適用した際の計算量の上界を指数的に改善できることを理論的に示す.中畑らの手法を実験的に評価し,提案した枝刈りの効果を調べるとともに,山中らの手法や全探索法との比較を行う.(著者抄録)