抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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UWB(Ultra-Wideband)技術は,近距離高速無線通信や高精度測距測位およびレーダー利用等において優れた特長を有する.2002年にアメリカでのUWB制度施行と商業利用許可がされたことを受けて,IEEE802標準化委員会ワーキンググループ15においてUWBを対象とする標準化活動が始まった.そして,2007年に最初のインパルス無線型UWB(IR-UWB;Impulse Radio UWB)を用いた標準規格IEEE802.15.4aが策定された.以来,様々な技術条件および利用分野に対応したIEEE802.15.4f,IEEE802.15.6およびIEEE802.15.8などのIR-UWBを用いた標準規格が次々と策定されている.最近では,業界から待望したIR-UWBの測距機能を強化した標準規格IEEE802.15.4zの策定が完了し,2020年8月に出版された.標準規格策定は想定される利用分野における潜在的な商用規模や技術上および経済上の実行可能性などを検討する必要があるだけでなく,UWBの対象とする周波数帯域が広いため,異なる国や地域のUWB制度を考慮に入れる必要がある.本稿では,IEEE802標準化委員会のワーキンググループ15で策定されたIR-UWBを用いた諸標準規格の骨子と特徴をレビューした後,IR-UWB測距機能が強化されたIEEE802.15.4zの改善点を解説する.その後,日本国内のUWB制度化に触れながら,UWBの利用について展望する.(著者抄録)