抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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地域ブランディングは,営利組織を対象とするマーケティング研究において蓄積されたブランディングの考え方や技法を地域経営に適用しようとするものである。マーケティングがブランドに関心を持ち始めたのはかなり古く,マーケティングの創成期まで遡ることができる。しかし,今日,ブランドが再び注目を浴びたのは,1980年代に入りブランド・エクイティすなわちブランドの資産価値が評価されるようになったからである。ここで言うブランド・エクイティとは,顧客ベースのブランド・エクイティ,すなわち顧客のブランドに対する知識が,それを付与した対象に対する顧客の態度に及ぼす影響を意味する。そして,ブランドに関するどの知識が影響を与えるかは,それが付与された対象に顧客が何を求めるかによって異なる。地域ブランド・エクイティも同様である。顧客が地域に何を求めるかによって,地域ブランド・エクイティの効果も異なることが予想される。そこで,本稿では,地域ブランド・エクイティの効果を記述するモデルとして,菅野・若林(2008)の地域ブランド資産-価値評価モデルに注目し,その改良版となる修正モデルを提示するとともに,地域に求める成果の相違が,地域ブランドの資産-価値構造の評価にどのような影響をもたらすか,修正モデルを用いた定量分析により考察する。(著者抄録)