抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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対流圏オゾン,O_3,および二次有機エアロゾル,SOAsを研究するために,大気酸化剤による生物起源揮発性有機化合物,BVOCsの反応性に焦点を当てた。本研究では,全オゾン反応性BVOCsをカバーするアンサンブルモニタとして,全オゾン反応性,R_O3の分析器を改変し,森林におけるR_O3の環境観察に適用した。分析機器は,低濃度の環境BVOCsのR_O3測定を実現するために改善された。改善後,現在のR_O3分析器の典型的検出限界を実験室条件下で1.5×10-5s-1(S/N=3,600s平均)と決定した。大気観測では,大気における共存化合物を考慮することが重要である。二重化学ルミネセンス検出器(CLD)の配置が,環境オゾンの寄与を合理的に排除できることを確認した。また,全オゾン反応性(R_ALL)からNO(R_NO)の寄与を識別する必要がある。R_NOを定量化する方法も確立した。R_ALLに対するVOCs,R_O3の寄与を,測定したR_ALLからNOとNO_2のそれらを差し引いて得た。この分析機器は,環境条件下での全検出限界として,R_O3を4×10-5s-1まで定量できることを確認した。次に,日本の郊外森林においてR_O3の試行観察を行った。R_O3データは,35°C以上の高温日を含む合計8日間,成功裏に得られた。R_O3は,温度が十分に高く,NOレベルがわずかに低いとき,現在の分析器を利用して有意に定量化できることを確認した。VOC,NOおよびNO_2のO_3損失反応への分別寄与も調べた。R_O3と温度の間の回帰分析の結果として,温度に対するR_O3の明確な依存性が午後に観察された。温度依存アルゴリズムを考慮した場合,温度感度は0.23±0.03K-1(26%K-1)として得られ,これは植生からのモノテルペン放出に関する以前の研究と同等であった。また,R_O3分析器は,不確実性がNOの変動により大きいが,森林におけるモノテルペン放出の早朝ピークを捕獲するかもしれない。その結果,現在のR_O3分析器は森林におけるBVOCsの調査に有用であることが確認された。特に,36.2°Cまでの高温条件下でのモノテルペン放出が,森林大気におけるR_O3観測時に顕著に捕捉された。Copyright 2021 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.【JST・京大機械翻訳】