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J-GLOBAL ID:202102236131158466   整理番号:21A0306968

土壌との混合による飛灰からのCs溶出率制御の可能性

Possibility of Cs Elution from Incineration Fly Ash by Mixing Soil
著者 (11件):
資料名:
巻:号:ページ: 197-205  発行年: 2020年12月31日 
JST資料番号: F1580A  ISSN: 2187-8382  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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福島第一原発事故の汚染地域での除染によって発生する放射性物質を含む除染廃棄物は,可能な限り焼却により減容化したあと最終処分される。本研究では,模擬焼却飛灰に土壌を混合した場合のCs溶出率低下を測定し,その結果から,焼却飛灰と土壌の混合によるCsの溶出特性の変化を定量的に評価して,RIP(Radiocaesium Interception Potential)を支配パラメータとする溶出率推定式を導出した。導出した推定式は,若干,溶出率を過大評価する傾向はあるが,実際の溶出率を数%程度の誤差で推定できており,Csの溶出率は,導出した推定式により飛灰中のKの存在量からおおよそ推定可能といえる。また,導出した推定式から,今回用いた土壌と飛灰の1:1の混合によってCsの溶出率を10%以下に抑制するためには,飛灰中K含有量を1.1×10-1mmol/g程度に抑えるか,あるいは,RIPの値が5meq/g程度の土壌を使用する必要があることがわかった。このように,Cs溶出率推定式を利用することで,土壌を用いて飛灰などからのCs溶出率をコントロールすることが可能と考えられる。本研究で求めた溶出率推定式は,土壌を多く含む除染廃棄物を熱処理した場合や,焼却灰と土壌とを混合した場合にも適用できることが期待できる。(著者抄録)
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分類 (1件):
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放射性廃棄物 
引用文献 (8件):
  • 「放射性CsおよびSrで汚染された廃棄物の熱処理を中心とした最終処分技術に関する研究(3K143009)」, 環境研究総合推進費補助金循環型社会形成推進研究事業総合研究報告書(2017).
  • 山口紀子:土壌への放射性Csの吸着メカニズム.土壌の物理性,126,11-21(2014).
  • 環境省:土壌の汚染に係る環境基準について,環境庁告示46号(2019),http://www.env.go.jp/hourei/01/000057.html
  • T. Fujimori, M. Takaoka, N. Takeda:Influence of Cu, Fe, Pb, and Zn chlorides and oxides on formation of chlorinated aromatic compounds in MSWI fly ash. Environ. Sci. Technol., 43 (21), 8053-8059 (2009).
  • 小野嘉夫,鈴木勲:「吸着の科学と応用」,講談社 (2003),p.26.
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