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J-GLOBAL ID:202102240836577754   整理番号:21A1860984

還元型原始地球大気の流体力学的散逸

著者 (3件):
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巻: 30  号:ページ: 52-63  発行年: 2021年06月25日 
JST資料番号: L2588A  ISSN: 0918-273X  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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近年の宇宙化学的研究により,地球マントル物質の同位体組成は始原的隕石の中で最も還元的なエンスタタイトコンドライトに酷似していることが示されている.このことは形成期の地球に,金属鉄の還元作用によってH2やCH4に富む還元型原始大気が形成されたことを強く示唆する.これまで富水素原始大気は流体力学的散逸によって速やかに失われたとみられてきたが,これは放射活性分子種による放射冷却過程やXUV吸収に付随する光化学過程を著しく簡略化したモデル計算に基づいており,水素残留期間については不確定性が大きい.そこで本研究では,これらの過程を陽に組み込んだ流体力学的散逸モデルを原始地球大気に適用することで,大気組成に依存した大気散逸率を求め,その結果を適用して,現表層揮発性元素の貯蔵量や同位体組成と整合的な原始大気の進化経路を推定した.CH4や赤外活性光化学生成物(H3+,CH,CH3等)の混合比が小さい場合でもそれらの放射冷却の影響は著しく,CH4/H2>0.01の場合,CH4はほとんど散逸せずH2のみが散逸する.散逸が抑制された結果,集積期に獲得したH2の残留期間は>4億年にも達しうる.これは,地球上に生命が誕生したと推定される時期に重なり,初期地球において還元的大気種の温室効果によって温暖環境が保たれ,当時の大気が生命につながる有機物の生成場として重要な役割を果たした可能性があることを示唆する.(著者抄録)
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