抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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1990年代以降,日本における移住者数は増加しており,エスニック-住宅の住み分けが集中的に研究されている。Masey(1985)によって創始された空間的同化仮説は,この問題に関して主流であったがこれまでこの仮説を日本の事例に適用した研究は殆どない。本研究は,移住者が日本における居住場所をどのように選択するかをエスニック・コミュニティと比較して明らかにし,移住者が社会に空間的に同化されているかを調査することを目的とする。その結果,空間的同化は,日本の住宅市場の構造と実践を反映して,米国の例で見られるような一定の場所に対する集住選好よりも,個々の住宅取得過程を通してのみ達成されることが明らかになった。さらに,移住者間の住宅取得の傾向は,日本国籍人口よりも概して制約されているが,高学歴中国人移住者の間での高層の集合住宅に対する資産的動機は,しばしば日本国籍人口よりもその傾向が顕著である。これは,今まで日本で集中的に議論されている移民のエスニックコミュニティの形成(がどの程度みられるか)よりも,移住者がそのエスニック・コミュニティからどのように退出するかに注意を払う初の研究である。(翻訳著者抄録)