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J-GLOBAL ID：202102247961121690   整理番号：21A0656192

摩擦低下を伴うFENEダンベルの非線形レオロジー:伸びおよびずり粘度の比較によるBrown力強度の分析

Nonlinear Rheology of FENE Dumbbell with Friction-Reduction: Analysis of Brownian Force Intensity through Comparison of Extensional and Shear Viscosities

著者 (3件)： Watanabe Hiroshi (Institute for Chemical Research, Kyoto University) ,  Matsumiya Yumi (Institute for Chemical Research, Kyoto University) ,  SATO Takeshi (Institute for Chemical Research, Kyoto University)
資料名： 日本レオロジー学会誌  (Journal of the Society of Rheology, Japan)
巻： 48  号： 5  ページ： 259-269(J-STAGE)  発行年： 2020年 
JST資料番号： Z0961A  ISSN： 0387-1533  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 流動下で等方性の摩擦低下のあるFENEダンベルについて,正規化した伸びおよびずり粘度η_E/η_E0およびη/η₀を,線形粘弾性(LVE)領域の量を表す添え字「0」を用い理論的に分析する。分析の基本的なパラメータは,摩擦低下因子r_ζ=ζ_sf/ζ_eq,FENE因子r_κ=κ_sf/κ_eq,およびBrown力強度因子r_B=B_sf/B_eqであり,ζとκはダンベルのビーズ摩擦係数とばね強度,Bはビーズに作用するBrown力の強さ,添え字「sf」と「eq」は定常流下および平衡状態の量をそれぞれ表す:平衡状態で有効なゆらぎ散逸定理によると,B_eq=2ζ_eqκ_BT,κ_BTは熱エネルギーである。正規化した粘度は,LVE緩和時間に関して定義したWeissenberg数Wiを用いて,η_E/η_E0=(r_B/r_κ){1-2(r_ζ/r_κ)Wi}^-1{1+(r_ζ/r_κ)Wi}^-1およびη/η₀=(r_B/r_κ)として分析的に表現できることが分かった。η_E/η_E0とη/η₀はどちらもr_B因子に比例するため,これらの量を比較することで,流動下のBrown力B_sfの強度を特徴付けることができる。例えば,Wiとのr_ζのべき乗則減衰のテストケースの場合,高Wiでη_E/η_E0とη/η₀は互いに比例し,同じべき乗則薄化挙動η_E/η_E0∝η/η₀∝Wi^-0.5を示すとすると,上記のη_E/η_E0およびη/η₀の式は,速い流動下で,2ζ_sfκ_BT<B_sf<2ζ_eqκ_BTの関係を示唆した(つまり,揺らぎ散逸定理の破綻)。したがって,この研究で示した分析は,η_E/η_E0とη/η₀のデータを直接比較することによって,流動下のBrown力強度を特定する実験的な経路を提供する。(翻訳著者抄録)

シソーラス用語： 減少 ,  *伸び粘度 ,  *ずり粘度 ,  *Brown運動 ,  粒子 ,  等方性 ,  正規化 ,  *粘弾性 ,  ゆらぎ散逸定理 ,  定常流 ,  平衡状態 ,  エネルギー ,  緩和時間 ,  Weissenberg数 ,  法則 ,  法線応力 ,  Langevin方程式 ,  *レオロジー
準シソーラス用語： Brown粒子 ,  べき乗則 ,  線形粘弾性 ,  熱エネルギー ,  非線形粘弾性 ,  摩擦低減

著者キーワード (5件)： FENE-ダンベル ,  摩擦低減 ,  伸び粘度 ,  ずり粘度 ,  Brown力強度

分類 (2件)： レオロジー一般  (BL01011R) ,  高分子溶液の理論  (CG02012B)

引用文献 (30件)：

• 1) Doi M, Edwards SF, The Theory of Polymer Dynamics, Oxford: New York, 1986.
• 2) Watanabe H, Prog Polym Sci, 24, 1253 (1999).
• 3) McLeish TCB, Adv Phys, 51, 1379 (2002).
• 4) Bhattacharjee PK, Oberhauser JP, McKinley GH, Leal LG, Sridhar T, Macromolecules, 35, 10131 (2002).
• 5) Bhattacharjee PK, Nguyen DA, McKinley GH, Sridhar T, J Rheol, 47, 269 (2003).

タイトルに関連する用語 (7件)： 摩擦 ,  ダンベル ,  非線形 ,  レオロジー ,  伸び ,  ずり粘度 ,  分析