抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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モーターガソリンは揮発性の高い液体燃料であるため,液面から発生するガソリン蒸気は空気と混ざり合い,周囲に可燃性の混合気を形成する。このため,放火の目的でガソリンを床にこぼす場合は,床にこぼれたガソリンの火災の危険性だけでなく,すでに蒸発して拡散したガソリン蒸気の火災の危険性にも注意を払う必要がある。泡消火剤製品は,ガソリンの液面を泡で覆うことにより,ガソリンの蒸発や発火を防ぐが,気相中のガソリン蒸気には効果がない。本研究では,ガソリン蒸気を除去し,可燃性ガスを不燃性にするために,低揮発性油(ハイブリッド燃焼抑制剤)を含む水性膜泡消火剤をガソリン流出に噴霧する方法を提案した。まず,低揮発性油をガソリンと混合したときの蒸気圧変化を測定した。次に,ハイブリッド燃焼抑制剤を用いてガソリン蒸気吸収実験を行った。ハイブリッド燃焼抑制剤によるガソリンの蒸気吸収挙動をモデル化し,蒸気吸収係数を導き出した。さらに,ハイブリッド燃焼抑制剤を用いてガソリン流出に対する燃焼抑制実験を行い,提案したハイブリッド燃焼抑制剤の可燃性効果を調べた。ハイブリッド燃焼抑制剤を噴霧することにより,気相中のガソリン蒸気が吸収され,ガソリン蒸気の燃焼が抑制されることを確認した。ハイブリッド燃焼抑制剤の燃焼抑制効果は,提案した蒸気吸収モデルを用いて予測できることが分かった。(翻訳著者抄録)