抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿は,これまでのレポートシリーズ(空堀・八尾・信楽・阿倍野・上海・マルタ・ウプサラ等)で扱った事例に基づきながら,市民知による創造的な空間づくりの類型によって文化的な地域間の交流の在り様を検討するものである。とりわけ,阿倍野を中心とした市民レベルの経済・文化活動や学校,公園などで見られる「メタセコイア」(ヒノキ科)の植物,さらには「てりむくり(屋根)」を通じて,都市における様々な「アクター」(行為する者・物)を文化や自然,生態系に置き,それらのネットワーキングのあり方が,いかにして市民知を創造する「場」となりえるのかを阿倍野の実例を通して検討した。ヒト・モノ,知,場・道,集り・交流,そして記憶のネットワーキングが創造性の源泉であるが,記憶はイノベーションを殺ぐこともあり,学習棄却(unlearing)が必要となる場合もある。文化編集という見方は,多様性や多義性を含んだ重層性という概念と密接に関連している。歴史における様々な断層面の時間と空間を超えた関連性を読み解くことが必要である。(著者抄録)