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J-GLOBAL ID：202102255672666720   整理番号：21A3126935

世界自然遺産候補地奄美大島の森林における植物の種多様性と伐採履歴および微地形との関係 -鹿児島大学薩南諸島森林生態研究グループ-

Relationships between clear cutting history and/or microtopography and species diversity in the laurel forest of Amami-Oshima Island, a World Natural Heritage candidate, Kagoshima, Japan -Kagoshima University Satsunan Islands Forest Ecosystem Research Group-

著者 (8件)： 川西基博 (鹿児島大学教育学部) ,  酒匂春陽 (鹿児島大学教育学部) ,  相場慎一郎 (北海道大学) ,  藤田志歩 (鹿児島大学共通教育センター) ,  鵜川信 (鹿児島大学農学部) ,  榮村奈緒子 (鹿児島大学農学部) ,  田金秀一郎 (鹿児島大学総合研究博物館) ,  宮本旬子 (鹿児島大学理学部)
資料名： 自然保護助成基金助成成果報告書(Web)  (Annual Report of Pro Natura Foundation Japan (Web))
巻： 30  ページ： 6-24(J-STAGE)  発行年： 2021年 
JST資料番号： U1967A  ISSN： 2189-7727  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 世界自然遺産候補地の奄美大島と徳之島の照葉樹林において森林調査区を設定し,動植物のモニタリング体制の構築を進めている.本研究では,奄美大島の照葉樹林において情報の乏しい国有林以外の森林域を中心に,伐採履歴および微地形と種多様性との関係を把握することを目的として調査を行った.その結果,尾根に近い上部斜面域と,深い谷に面した下部斜面域では照葉樹林の構成種に共通性が見られるものの,明瞭に分布パターンが異なる種があることが明らかになった.特に,シダ植物やラン科植物などの地生草本は下部斜面域に分布する種が多く,非伐採地を中心に絶滅危惧種を多く含む着生植物の生育地となっていた.さらに,地点数-累積種数関係から下部斜面域の非伐採地では地点間の種組成の違いが大きく,ベータ多様性が全体の種多様性に大きく貢献していると考えられた.一方,伐採地に遍在する落葉樹や,尾根など上部斜面域に遍在する高木種や低木種もあった.以上の結果から,流域全体の植物の多様性が維持されるためには,尾根から谷までの斜面上のそれぞれに生育立地が存在することが不可欠であると考えられた.(著者抄録)

シソーラス用語： 遺跡 ,  *植生 ,  *生物多様性 ,  伐木 ,  地形 ,  経歴 ,  森林 ,  ラン科 ,  絶滅危惧種 ,  草本 ,  奄美大島 ,  照葉樹林 ,  *植物多様性 ,  *森林植生 ,  着生植物 ,  微地形 ,  奄美群島 ,  大葉シダ植物 ,  単子葉植物 ,  生物 ,  隠花植物
準シソーラス用語： 奄美諸島 ,  しだ類 ,  世界自然遺産候補地 ,  伐採履歴

著者キーワード (10件)： 固有種 ,  照葉樹林 ,  絶滅危惧種 ,  着生植物 ,  南西諸島 ,  endangered species ,  endemic species ,  epiphyte ,  laurel forest ,  Nansei Islands

分類 (2件)： 植物生態学  (EE02000E) ,  自然保護  (SB06000L)

引用文献 (40件)：

• 相場慎一郎 2018.奄美大島と徳之島の山地照葉樹林.(鹿児島大学鹿児島環境学研究会編)奄美群島の野生植物と栽培植物,35-59.南方新社,鹿児島.
• Aiba, S., Hill, D.A. and Agetsuma, N. 2001. Comparison between old-growth stands and secondary stands regenerating after clear-felling in warm-temperate forests of Yakushima, southern Japan. Forest Ecology and Management 140: 163-175.
• Braun-Blanquet 1964. Pflanzensoziologie. 3 Auflage. Springer, Wien.
• Gleason, H.A. 1922 On the relation between species and area. Ecology, 3: 158-162.
• Hara, M., Hirata, K., Fujihara, M. and Oono, K. 1996a. Vegetation structure in relation to micro-landform in an evergreen broad-leaved forest on Amami Ohshima Island, south-west Japan. Ecological Research 11: 325-337.

タイトルに関連する用語 (12件)： 世界自然遺産 ,  奄美大島 ,  森林 ,  植物 ,  種多様性 ,  伐採 ,  履歴 ,  微地形 ,  薩南諸島 ,  森林生態 ,  研究 ,  グループ