抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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現在,子どものアレルギー疾患が増加しており,その大きな要因として室内環境汚染物質の存在が挙げられている[1]。このため,多くの時間を過ごす屋内環境中の真菌(カビ)や有害化学物質を子どもがどれくらい体内に取り込むのかを見積もるリスク評価が求められている。子どもは単位体重あたりの呼吸量や吸収量,食事量が大人と比較してその割合が大きいこと,化学物質に対する感受性が大人と比較して敏感なこと[2],身体特性や行動特性が大人と異なることなどの理由から,正確なリスク評価をするためには子どもの行動特性に合った評価をしていく必要がある。現在はコロナ感染防止のために屋内で過ごすことが多くなってきたので,リスク評価の必要性はますます大きくなってきている。本研究では,コンピュータによる画像処理手法として人工知能(AI)を利用した姿勢推定処理を用いて子どもの行動特性を定量的に評価する手法を開発し,子どもの行動特性を定量化することを目的とする。これにより,子どもの活動強度別に呼吸量を推定するとともに,子どもの環境汚染物質への曝露経路を推定する可能性が開ける。さらに,子どもの行動特性を考慮した室内環境汚染物質の曝露評価のための資料を得ることができ,リスク回避や行動見守りなどの応用も期待できる。(著者抄録)