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J-GLOBAL ID：202102262978726613   整理番号：21A0255127

はたらく分子マシン 第5回 フォトクロミック分子を用いた発動分子システム

著者 (2件)： 松田建児 (京大 大学院工学研究科) ,  東口顕士 (京大 大学院工学研究科)
資料名： 現代化学  (Chemistry Today)
号： 599  ページ： 36-39  発行年： 2021年02月01日 
JST資料番号： L4439A  ISSN： 0386-961X  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 外部エネルギーにより機械的な運動を起こし,仕事に変換する発動分子(分子エンジン)システムを構築することは,分子機械の分野において非常に重要な課題である.しかし,ファインマンのブラウンラチェットの議論にもあるように,加熱して分子をランダムに運動させるだけでは,仕事を取出すことはできない.仕事を取出すためには,乱雑な分子運動ではなく,秩序をもった分子・分子集団運動が必須である.ジアリールエテンに代表されるフォトクロミック分子は光により構造変化を起こすために,魅力的な発動分子の候補である.しかし,通常のフォトクロミック分子では二つの分子構造の間の相互変換が起こるだけなので外部への仕事の取出しは難しい.近年,結晶の外形変化や液晶相の利用などの方法により,光異性化分子の構造変化をマクロスケールに増幅し,外部への仕事の取出しを行った例が報告されつつある.一方で最近われわれは,独自に合成した両親媒性ジアリールエテンが水中で自己集合し,光によりマクロスケールで集合体の構造変化を起こすことを見いだした.本稿では,この巨視的集合体の構造変化を用いた発動分子システム構築の取組みについて解説する.(著者抄録)

シソーラス用語： *分子素子 ,  *マイクロマシン ,  *フォトクロミズム ,  分子運動 ,  運動 ,  オレフィン化合物 ,  芳香族炭化水素 ,  分子構造 ,  両親媒性 ,  *分子 ,  *臨界溶解温度 ,  凝集 ,  誘導 ,  紫外線照射 ,  光学顕微鏡法 ,  電子顕微鏡観察 ,  分子集合体
準シソーラス用語： *LCST ,  ジアリールエテン ,  光誘起 ,  集団運動 ,  透過型電子顕微鏡法 ,  *発動分子 ,  *分子マシン

分類 (2件)： その他の光学的効果  (BM08040H) ,  その他の固体デバイス  (NC03150A)

タイトルに関連する用語 (4件)： 分子マシン ,  フォトクロミック ,  分子 ,  分子システム