抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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日本の高齢化社会と人口減少に応じて,日常生活における人々の間の地域関係を強化する必要がある。以前の研究では,食べられる景観(EL)が人々の間でコミュニケーションと接触を作り出すことを示した。しかし,公共空間の私有化に関する懸念のため,日本の公共空間でELを開発することは難しい。著者らのグループでは,人々のコミュニケーションに寄与し,地域レジリエンスのためのソーシャルネットワークを創造することを目指したEDIBLE WAY(EW)プロジェクトを設立した。この論文は以下の目的を狙った実用的研究である:1)どのようなコミュニケーションが,EW介入の結果として街路上の人々の間で起こるかを明らかにする。2)地域の人々のために,利益を評価しEWを作り出す。プロジェクト地域として松戸市を選択した。それは,東京で働く人々にとって通勤圏にある町の1つであり,また,高齢化,縮小,および隔離社会として,現在の日本における典型的な事例である。本研究では,行動研究(AR)を用いた。ARとしてのEWは3つの相(表1)から成る。AR相互プロセスを通して,日本の街路にELを創る方法の一つとして,EWの方法を開発した。学生(参加観察),EW参加者(面接)の定性的データを,毎週および毎月の活動後の反省ノートの形で収集した。第1相では,地域住民を訪問し,彼らがELに関心があるかどうかを面接調査した。また,EWプロジェクトの詳細を計画した:設計ログ,管理など。第2相では,2016年9月に7人の地域参加者と共同で,街路に沿った私有空間に植物の植木鉢を設置した。参加者の数は,道路上でのコミュニケーションと近隣間の接触により,23に増加した(図4,表4)。第2相の最後に,地域の189人の住民に対するアンケート調査を実施した(表2,図5)。回答者の51.8%は,成長する植物を楽しみにしていた。32.4%は,彼らが道路に沿って歩行を楽しんでいると言った(図7)。回答者の約80%は,EWが”地域緑化”,”地域住民との接触”,”景観改善”,および”コミュニケーション不足”に関する地域問題に寄与すると評価した(図9)。アンケートの時点で,著者らは招待状を送付し,18人の新しい人々が,第3相からEWプロジェクトに参加した。第3相では,合計47人の参加者があり,100個以上の植木鉢が設置された(図5,表4)。コミュニティ庭園のような他のコミュニティグループとの共同作業を開始した。ARにより以下の点が明らかになった。(1)庭園活動に従事する時,コミュニケーションは自発的に出現し,また,街路に沿って配置された独特のプロジェクトロゴを持つEW植木鉢は,人々の注意を引き付けている。道路におけるコミュニケーションは,プロジェクトに関する質問,挨拶,会話,および近隣者だけでなく見知らぬ通行人との収穫の共有についての質問の形で起こった。(2)EW法は,コミュニケーション,コミュニティの強化,地域景観,地域食品,および環境教育の活性化に寄与した。2020年4月までに,EW法は東京周辺の9か所に拡大され,他のグループによって管理されている。現在,この試みは容易に再生され,維持され,他の地域ではEWを実施するためのより効果的な方法が行われている。(翻訳著者抄録)