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J-GLOBAL ID:202102276358678754   整理番号:21A0142570

民族観光による地域の伝統文化に与える影響に関する分析-インドネシアバリ島における伝統工芸を事例として

An analysis of the impact of ethnic tourism on local traditional culture-A Case Study of Traditional Crafts in Bali, Indonesia
著者 (1件):
資料名:
巻: 57th  ページ: WEB ONLY  発行年: 2020年 
JST資料番号: U1657A  資料種別: 会議録 (C)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
抄録/ポイント:
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国連の世界観光機関(UNWTO)は,「持続可能な観光地のための指標(2004)」では,経済・社会・環境・文化の側面を考慮した持続可能な観光開発を行う必要があるとし,長期間の持続可能性を保証するためには,3つの領域間で適切な均衡がとれていなければならないとしている。具体的には,1)環境資源の活用の最適化,2)ホストコミュニティの社会文化的真正性の尊重と文化遺産や伝統的価値の保護,3)長期的な経済活動の保証の3つの観点が重要であるとしている。さらに,2013年に「観光地向けの持続可能な観光基準」GSTC-Dを開発し,ここにも,「C4文化遺産の保護:IN-C4.b.無形文化遺産(例:歌謡,音楽,演劇,技術,技能等)の価値を認め,保護するプログラム」がある。基準は現在,世界の複数の観光地において適用されている。本研究では「文化遺産や伝統的価値の保護」と観光に問題意識を持って取組んでいる。主に文化の側面を利用した観光には民族観光がある。文化遺産や伝統的価値観は,観光収入を得るために好都合な販売資源である。その場合,地域住民が本来持っている文化や伝統が,経済的,社会的,文化的な生活の多面的な側面で破壊され,地域住民に不利益をもたらす可能性がある。本研究の目的は,バリ島の伝統工芸に焦点を当て,民族観光がバリ島の伝統文化に与える影響を知るために,主に伝統工芸に携わる職人の意識調査を企画した。本研究の仮説は,「伝統文化(本研究では伝統工芸)を観光客への売り物にしようとする,バリ島の民族観光では,土産物の需要に左右され,職人によって伝統工芸の本来の姿が守られていない」というものである。アンケートで得られたデータを分析し,仮説の検証を行う。2019年8月9月と12月に伝統工芸(木彫・絵画)の職人を対象にアンケート調査を実施した(n=103)。その後,2020年7月に伝統工芸(石彫・骨彫)の職人を対象にアンケート調査を実施した(n=133)。アンケートのデータは,単純集計,平均値の比較,因子分析,重回帰分析を用いて分析した。「引退・継続」群,「木彫・絵画・石彫・骨彫」群の全体の傾向では,「バリ島の伝統工芸は現在繁栄しており,職人は高いプライドと伝統を守る意識を持ち,さらに新規に若者にバリ島オリジナルを取組んでもらうならば,ニーズもあるので伝統工芸の未来も明るいだろう」という考え方が得られた。これらの結果より,「伝統の維持をした方が良いか」という点を各群で整理した。「引退」はやめて後に伝統の維持の大切さが見え,継続で繁栄している人々は,伝統の維持よりも収入を重視していることが推測された。本研究の仮説については,継続群と木彫以外の伝統工芸の職人意識の傾向から,土産物の需要に左右され,伝統工芸を維持する事が意識されにくい状況にあると判断され,本仮説は検証されると考えられた。(著者抄録)
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分類 (1件):
分類
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観光,レクリエーション 

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