研課題
J-GLOBAL ID:202104001945171120  研究課題コード:12102866

持続的に高エネルギー吸収を実現するヒステリシス発現型多層円管ばねの開発

実施期間:2012 - 2013
実施機関 (1件):
研究責任者: ( , 機械工学科, 准教授 )
研究概要:
エネルギーを吸収しても破損に至らない木造建築用継手の開発を目的として金属正方格子のセル内部に低剛性材を充填した複合材を提案し、これまでの研究から、その有効性が確認できた。しかし、大規模な地震へ対応するためにはエネルギー吸収能力をさらに高める必要があることがわかった。そこで、セル自身にもエネルギー吸収能を備えるために正方格子から円管に変更して多層にすることで層間界面での摩擦現象を積極的に利用できる構造を提案して研究を行った。 最も簡単な構成である多層円管として、二層円管を取り上げ、横圧縮荷重が作用した場合にヒステリシスが発生するかどうかという点に着目して、材料力学に基づく理論の構築、有限要素法による解析結果に基づく理論の補正、実験による理論の検証を行った。 計画段階で想定していたような変形特性ではなかったものの、二層円管における円管同士の接触する度合いを予測できる理論が構築でき、また、実験によってヒステリシスが確認できたことから、提案した二層円管に低剛性材を充填し、機械要素をベースとした木造建築継手が持続可能な継手として技術移転の可能性が高くなったと考える。
研究制度:
研究所管機関:
国立研究開発法人科学技術振興機構

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