研課題
J-GLOBAL ID:202104002038600831  研究課題コード:16769239

集光型太陽光システムとその排熱利用潜顕熱分離空調の研究開発

実施期間:2016 - 2018
実施機関 (1件):
研究代表者: ( , 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 )
研究概要:
本研究は,高集光倍率太陽光発電システムの開発と,その排熱を利用する潜顕熱分離空調の研究開発を行うことで,高効率太陽エネルギー利用と快適な室内環境の提供を実現することを目的とする。日本側は東京大学,電力中央研究所と福岡大学が参加する。東京大学は全体のシステム設計と伝熱,物質移動の基礎的な研究と実証実験を行う,電力中央研究はスマートグリッドのデマンドレスポンス制御特性と天気予報情報を用いた知能運転を研究する,福岡大学はフィールド試験を担当する。中国側は中国科学院,華南理工大学,北京工業大学と北京建築研究所が参加する。具体的には,日本側は高熱流束対応マイクロチャネル冷却器と低温駆動型デシカント剤の吸・脱着特性の基礎的研究及び小規模な高倍率集光発電システムと排熱利用デシカント空調のシステム開発を行うと同時に,スマートグリッドのデマンドレスポンスに適合するシステムの開発と制御手法の検討を行う。中国側は中規模な高倍率集光発電システムと排熱利用吸着冷凍機、蓄熱システムの開発を行う予定である。また、日本側3kW級、中国側は100kW級のフィールド試験用HCPVTHシステムを試作し、長期運転特性の検証を行う。 本研究では,下記の要素技術の研究及びシステムの設計を行う予定である:(1)マイクロチャネル・高効率なヒートパイプ技術を駆使した高性能な太陽電池冷却技術の開発による高倍率集光発電の実現;(2)太陽電池の確実な冷却と高効率な熱回収による発電・熱同時利用システムの実現;(3)カスケード利用可能な吸着冷凍機とデシカント空調用最適な吸着材の開発とシステムの最適化;(4)低温排熱駆動可能なデシカント空調の開発とデシカント空調・ヒートポンプハイブリッドシステムの開発による潜顕熱分離空調の実現;(5)スマートグリッドのデマンドレスポンスに適するHCPVTHシステムの動的な運転特性の把握と天候予測情報を用いたシステムの最適運転手法の確立。日本と中国が交流を通じて相互的に取り組むことで,それぞれのエネルギー利用関連技術能力の向上が期待されるとともに,都市エネルギー・環境問題の解決に重要である太陽エネルギーの高効率な有効利用と快適な住居空間の提供に向けた革新的なアプローチの提案と実証研究を実現することで,将来の大規模な普及による更なる省エネルギー効果が期待される。
研究制度:
上位研究課題: 都市における環境問題または都市におけるエネルギー問題に関する研究
研究所管機関:
国立研究開発法人科学技術振興機構
報告書等:

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