研課題
J-GLOBAL ID:202104008576114783
研究課題コード:11103884
新規構造による有機薄膜太陽電池の高効率化
実施期間:2011 - 2012
実施機関 (1件):
研究責任者:
(
, 工学部 電気学科, 教授 )
研究概要:
ITO/PEDOT:PSS/PCDTBT:PC71BM/Al構造で、電力変換効率6.2%を達成した。さらに、有機薄膜太陽電池の製膜方法の中でもロール・ツー・ロールなどの作製法に転用が可能であるスプレーコート法を用いて有機薄膜太陽電池の活性層を作製し、その性能評価を行った。スプレーコート法において、噴射距離20cm、噴射時間30secで DIOを添加したPTB7:PC71BM活性層により、有機薄膜太陽電池の電力変換効率6%を達成した。貼り合せ法では、貼り合せ面に有機溶媒蒸発時の気泡発生のため、張り合わせが出来ないことが明らかになった。そこで、相互浸透型ヘテロ接合を採用した。相互浸透型ヘテロ接合ではドナー材料とアクセプター材料が分離しつつ、膜中央部では入り組んだ超格子構造となっている。そのため広いD/A界面で電荷分離を効率的に行いながら、キャリアの取り出しもスムーズに行うことができる。活性層として、PCDTBT、PC71BMをクロロベンゼンに溶かした。先ず、作製したPCDTBT溶液をPEDOT:PSS上に滴下し、スピンコート法で製膜し第1層とした。次に相互浸透型接合を実現するためにスプレーコート法を用いてPC71BM溶液をスプレーの噴霧によって相互浸透膜を製膜した。PTB7/PC71BM+DIO添加活性層で3.54%PCEを達成した。相互浸透型ヘテロ接合では、多層有機活性層の作製、大面積化が可能であり、実用素子に向け相互浸透型接合で、3.54%PCEを達成した意義は大きい。
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