研課題
J-GLOBAL ID:202104011537353828
研究課題コード:18064349
「連携プロジェクト」二次元ナノシートを基材に用いた環境触媒の開発
体系的課題番号:JPMJSC18H2
実施期間:2019 - 2022
実施機関 (1件):
研究代表者:
(
, 大学院先端科学研究部(工), 教授 )
DOI:
https://doi.org/10.52926/JPMJSC18H2
研究概要:
近年、中国では環境とエネルギーに関連する問題が顕在化している。特に人口1000万を超える都市の経済発展に伴い、温室効果ガス、大気汚染物質排出、エネルギー資源の減等の社会問題は、今後の中国のさらなる発展に大きな障害となると考えられている。また、国境を越えて拡散する大気汚染物質は、中国の隣国である日本にも大きな影響がでつつある。そのため、いくつかの政策により大気汚染物質排出抑制や無害化は進みつつあるが、小規模な事業所等では大気汚染物質の無害化システムの導入が進んでいない。例えば、塗装、印刷工場等からは揮発性有機物質(VOC)が放出されるが、VOCs濃度は低く大量であり温度が低いため、既存の凝縮回収・触媒燃焼などの方法ではVOCを効率的に無害化できず、効率を上げようとするとシステム導入に大規模投資が必要である。しかしながら、VOCsは環境と人類に対して危害性とても強く、PM2.5を形成する成分の一つ汚染物質であるため、低濃度のVOCでも無害化は必須である。そこで本研究は上記のVOCの効果的な浄化技術開発に取り組む。具体的には、日本側は世界に先駆けて開発した触媒反応サイトとなる1原子反応サイトの直接観察技術と、直接観察により得られた構造を用いた不均一触媒の反応機構の理論的予測手法をもちいて、触媒内の反応サイトの可視化・解析により反応機構の解明と理想的な触媒構造の設計・提案を行う。中国側はナノシートを用いた多孔質構造触媒の開発、複合化技術の開発、ナノシート内部/エッジ活性部位の最適化を行い、触媒性能の向上を目指す。既存のVOCsの触媒酸化プロセスでは、熱分解や光触媒浄化技術が用いられてきたが、これらの技術では低濃度のVOCsを効率よく低温で分解することは困難であったため、本研究では光触媒活性ナノシートと熱触媒活性ナノシートの融合化による相乗効果を利用して分解効率を高める。さらに、中国国内の企業を通じて得られた触媒の実地評価を行い、量産及び産業化に必要な課題を抽出し、開発にフィードバックしながら、低コスト化・量産化を見据えた研究を実施し、低濃度VOCの高速浄化システムの産業化を目指す。
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