研課題
J-GLOBAL ID:202104012833312203  研究課題コード:16809232

配位高分子結晶の分子配列を利用した相転移メモリ素子の開発

体系的課題番号:JPMJSC1601
実施期間:2016 - 2019
実施機関 (1件):
研究代表者: ( , 工学研究科, 助教 )
DOI: https://doi.org/10.52926/JPMJSC1601
研究概要:
本研究目的である、結晶-アモルファス相転移を示す配位高分子(CP)を用いた相変化メモリ(PCM)技術への開発研究の実現のために、日本側3チーム、フランス側3チームの体制で進めることとした。各々、分子合成、構造評価、材料調整など異なる専門性を有し、入れ子のように相補的に進めることで最大限の効果が得られるよう計画している。研究内容の大枠は、前半では相転移CPの合成によるライブラリ構築、そして伝導性・光物性のスイッチング特性とCP内の分子構造との相関を明らかにすることに当てる。後半は好適化したCPの薄膜化やデバイス化を行い、代表的な既存材料である合金系と比べ、制御温度特性、繰り返し特性など評価する。レーザー科学の導入は大学側のみでは難しいため、良い材料ができたタイミングで産官学含め外部評価検討を行う。結晶-アモルファス相転移を示すCPの報告例自体が世界中を見てもまだ数例と言う段階であり、どのような分子をどのように金属イオンで繋げば相転移が発現するのか知見がまずは必須である。初年度から合成チームは結晶-アモルファス相転移を示すCPのライブラリ構築のため、両国側の研究代表者が検討してきたチオール系分子とアゾール系分子の系統的な合成を行う。相転移は金属イオンとの結合様式に大きく依存するため、上記分子の形状・柔軟性・極性を網羅した分子設計を行う。解析チームは合成したCPの相転移挙動、相転移前後の構造観測、そして相転移に伴う物性変化(伝導度、光物性)観察が必須である。DSC、比熱測定、X線吸収測定、二体分布関数測定、固体NMR、光物性評価、電子顕微鏡、交流インピーダンス法などを駆使する。これらは参画チーム各々が技術に長けた分担を敷いているため、合成と平行して現象を解明してゆく体制になっている。また解析においては研究室レベルでの装置では不可能であるものも多く、両国の放射光施設や共同研究施設を積極的に利用し、また利用時に合わせて国際ミーティングを行うことにより、実際の測定をしながら両チームメンバーの議論の場を設ける。国際ミーティングは1年に最低2回行い、日本とフランス交互で実施する。また参画するポスドク、学生は互いのグループ(京都およびリヨン)に数週間以上滞在させ、集中してデータ取りをできるシステムを採用する。
研究制度:
上位研究課題: 分子技術
研究所管機関:
国立研究開発法人科学技術振興機構
報告書等:

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