研課題
J-GLOBAL ID:202104014433781355
研究課題コード:7700008080
衝撃緩和と快適な作業性を可能とする鋏の人間工学的開発
実施期間:2006 - 2006
実施機関 (1件):
研究代表者:
(
, 産業デザイン部, 部長 )
研究概要:
農作業など鋏作業従事者は,長時間にわたり鋏を用いた反復作業(例:みかんの採果作業で1 時間当り3,000回程度)を強いられており*1,そのため,作業者の多くが頸肩腕の痛みを訴えている。そこで,広島県立東部工業技術センターが保有する作業分析,三次元設計,デザイン開発の技術シーズ,並びに共同研究者である広島文教女子大学 宇土博教授が開発したDr.Gripボールペンにおける頸肩腕障害*2予防の技術シーズを活用して,鋏作業における頸肩腕障害の予防と作業性の向上を目的とし,グリップ部に弾力性樹脂を持ち,かつ衝撃緩和部を設けた鋏を開発する。先行研究にて,自覚的な痛みを緩和する弾力性樹脂の硬度を特定できたため,本研究では,設計・試作を通し,その素材の効果的な活用方法(グリップ形状や配置方法)を検討し,現地評価や衝撃実験等でその有効性を検証する。広島県立農業技術センターの果樹・野菜栽培の技術シーズを活用し,柑橘類の収穫作業を鋏作業の一例として取り上げ検証する。この研究成果は,鋏メーカへの技術移転に繋げる。*1:1,000 回/時間 以上の手首の動き(例:握り動作等による手首の正中神経を圧迫する反復作業)は,障害の発症要因としてリスクが高いと報告されている。 Wick,J., et.al., Int. Society for Occupational Ergonomics and Safty, 991-996. (1996)*2:頸肩腕障害とは:腕や指を繰り返し使うことや,腕や首を一定に保つ姿勢が求められる作業従事者に発生する職業病。
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