研課題
J-GLOBAL ID:202104017694930314
研究課題コード:12102006
InSAR解析によるダム湖に隣接する地震誘発地すべり地の予測と監視技術の開発
実施期間:2012 - 2013
実施機関 (1件):
研究責任者:
(
, 防災研究所 地盤災害研究部門, 助手 )
研究概要:
近年、国内外で、大地震の際に地すべりが誘発され甚大な被害を受けている。被害軽減のためには、想定大地震時に誘発される可能性の高い危険な地すべり地を検出し、その活動を監視することが重要である。2007年能登半島地震の際、山地の既往地すべり地やその周辺に大きなInSAR変位量を検出し、対応する変状を現場で確認した。これは中小地震時でも地すべりが誘発されること、そして、このように危険な地すべり地の検出と監視にはInSAR解析が有効であることが示された。本解析調査では、中規模地震を経験した既往地すべり地を対象にして、危険な地すべり地の検出とその活動の監視にInSAR解析を利用できるか検証した。その結果、東日本大震災では変位が検出されず、数日後の内陸直下型地震で変位が検出されたいわき市周辺の例および2008年岩手宮城内陸地震と東日本大震災で検出された変位様式の差が認められる宮城県花山ダム湖周辺でも、特に、変位と地形と間に関連性があることが示され、本手法の有効性が確認できた。今後の技術移転には、解析例を増やすことと、地すべり土塊の位置と地震波の周波数特性および震央との距離の関係を明らかにすることが必要である。また、研究開発の過程で、これまで写真判読によって特定された既往地すべり地の検出方法に、河道縦断形状を利用する方法が有効で検出に脱落がないことが明らかになった。
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