研課題
J-GLOBAL ID:202104021237518090  研究課題コード:10102597

認知症診断のための髄液型糖鎖の検出プローブ開発

実施期間:2010 - 2010
実施機関 (1件):
研究責任者: ( , 医学部, 教授 )
研究概要:
【目的】Tf-1とTf-2の区別は、イムノブロッティング法の移動度の差により検出してきたが、臨床診断にはELISA法などのハイスループット検出が必要となる。しかし、トランスフェリン抗体はタンパク質部分しか認識しないので、Tf-1とTf-2を区別できない。従って、Tf-1のハイスループットスクリーニングのためには、GlcNAc糖鎖を検出するプローブ開発が必要となる。現有のGlcNAc糖鎖プローブとしては、PVLレクチンおよびGlcNAc結合型IgM (OBM4モノクローナル抗体)がある。しかし、PVLレクチンは糖鎖結合特異性に乏しく、OBM4は結合特異性は良好であるが、IgM抗体によく見られるように結合性が弱く、不溶物(aggregates)を生じやすい欠点がある。 本研究の目的は、OBM4抗体の結合特異性を保ったままで、実用性が高い新規GlcNAc糖鎖プローブを開発することである。具体的にはOBM4抗体遺伝子より重鎖遺伝子および軽鎖遺伝子をクローン化し、そのFabフラグメントが自己凝集して多量体となるプローブを作製する。このプローブは、OBM4抗体の結合特異性を保ち、抗原結合部位の自由度が高いため多価で抗原に結合し、見かけ上の親和性(ability)が著しく上昇することが期待される。【研究成果】 慶應大・高柳:OBM4抗体遺伝子より重鎖遺伝子および軽鎖遺伝子をクローン化し、Fabが自己凝集して多量体となる自己会合ドメインとの融合タンパク質遺伝子を作製した。なお、検出のためにアルカリフォスファターゼとの融合タンパク質としている。 福島医大・橋本:プローブタンパク質の哺乳動物細胞での発現を確認した。本プローブは、認知症(特発性正常圧水頭症)のハイスループットのアッセイに応用が可能である。
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研究制度:
研究所管機関:
国立研究開発法人科学技術振興機構

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