抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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宿主適応の遺伝学を理解することは,宿主-寄生虫相互作用を研究するための強力な方法である。宿主は,しばしば耐性の根底にある単純な遺伝的構造を持つと想定されている。しかし,自然個体群では,遺伝学は稀にしか知られておらず,宿主適応と進化モデル間のリンクは容易に確立できない。寄生虫の存在および不在における宿主進化の遺伝的基礎に光を当てるために,プランクトン性甲殻類Daphnia magnaとそのミクロ胞子虫Hamiltosporidium tvaerminnensisの高度に動的な岩石プールメタ個体群を研究した。メタポピュレーションの12亜集団のプールしたIllumina配列決定(プール-seq)から推定したゲノムワイド対立遺伝子頻度を調べた。寄生虫で数年間進化した亜集団は,多様化選択のゲノム部位を見つける目的で,非感染亜集団と対照的であった。この系における耐性遺伝子を発見するための以前の試みと一致して,多くのマイナーな効果異常値を観察し,この寄生虫に対する宿主の応答が量的形質構造に基づくことを示唆した。11のゲノム領域にわたって34の異常値を見出し,個体群グループ間の分化の増加および陽性選択の兆候を示した。これらの領域のいくつかは免疫関連遺伝子を含み,その内の4つは免疫ダウンレギュレーションに関与する可能性がある。本知見は,ミクロ胞子虫寄生虫の存在下で,宿主が複雑な多遺伝子的方法で進化し,研究下のメタ個体群における個体群分化を駆動することを示した。このような進化的分化は,空間的に構造化された個体群における遺伝的多様性を維持するための強力なメカニズムである。【JST・京大機械翻訳】