抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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都市鉄道には普通運賃,定期運賃以外に利用頻度,利用量,利用者の属性に応じた割引運賃があり,これらに距離別,時間帯別を加えた複数の次元からなる運賃構造が存在する。最近まで利用頻度に関する運賃構造は安定していたが,ICカードの導入とともに,回数券や磁気回数カードに代わって,新たな割引であるポイント付与が盛んになってきた。ポイント付与の割引率は回数券より低い。輸送量の減少を運賃値上げで補いたい事業者は,上限認可制の普通運賃や定期運賃でなく,届出制や自由設定の運賃種別の値上げを選択している。これは,認可制と届出制と自由設定を併用する現在の運賃規制に矛盾を生じさせている。運賃理論から,回数券型の利用頻度割引を継続する積極的な理由を見いだせない。ICカードの技術特性と結びついた新しい運賃の広がりが,運賃規制の再検討を促し,運賃種別や運賃認可制度の大幅な見直しにつながる可能性がある。(著者抄録)