抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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暗号技術は情報セキュリティを実現するための基盤要素である.暗号を専門とする研究者や技術者のみならずネットワークエンジニアや運用者等にとっても暗号技術に関する知識の習得は必須である.実際のシステムでは,公開鍵暗号や電子署名等の複数の要素技術を組み合わせる必要があるため,様々な攻撃について必要な対策を施しつつ安全性要件を満たすように実現しなければならない.この課題を克服するために,筆者らの研究グループでは,計算機援用による形式的暗号プロトコル安全性検証ツールを利用した暗号技術の基礎知識と利用方法を学習する教材を作成し,信州大学で演習形式による授業の実践を行ってきた.近年,大学などの教育機関では,インターネットを活用したeラーニングが注目されている.eラーニングシステムの代表的なものに,オープンソース・ソフトウェアのMoodleを用いたシステムがある.本研究では,開発した学習教材をeラーニングシステムで利用できる環境を構築するために,まず,MoodleにMoodleのプラグインの一種であるVPL(Virtual Programming Lab)をそれぞれ仮想環境上に構築し,その上でProVerifを実行できる環境を構築する.次に,信州大学の授業で実際に有効性を確認した教材[2]をProVerif学習コンテンツとして導入する.さらに,大阪電気通信大学の公式ドメインを取得して研究室と学内ネットワーク間のDMZ(DeMilitarized Zone)内にeラーニングサーバを設置して公開することにより,ProVerifを用いた暗号プロトコルの安全性検証を外部から安全に学習できる環境を構築した.(著者抄録)