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J-GLOBAL ID：202202213608661559   整理番号：22A0761298

非一様・非定常背景の下での因果律を満たす流体力学的ゆらぎ

著者 (1件)： 村瀬功一 (京大 基礎物理学研)
資料名： 原子核研究
巻： 66  号： 2  ページ： 40-52  発行年： 2022年03月 
JST資料番号： G0084A  ISSN： 0367-4169  CODEN： GEKEA  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 短報  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 本稿では相対論的な系における流体力学的ゆらぎの性質について解説を行います.流体力学的ゆらぎは,流体力学という枠組みで現実の流体を記述する際にずれとして生じる熱ゆらぎです.先ず準備として,相対論的流体力学と構成方程式を導入した上で流体力学的ゆらぎと揺動散逸関係について説明します.この枠組の下で,ゆらぎの自己相関の半正定値性と因果律から,微分展開について高次の構成方程式とゆらぎの性質に対して制限がつくことを示します.更に,高次の理論かつ非一様・非静的な背景の場合に,通常は温度と輸送係数で書かれる揺動散逸関係に高次の補正が現れることを指摘します.特に2次の単純な理論の場合には熱力学量の時間微分係数と流体の膨張率が現れ,これは高エネルギー重イオン衝突反応のように急激な時間発展を伴う系で重要になる可能性があります.(著者抄録)

シソーラス用語： *流体力学 ,  *因果律 ,  構成方程式 ,  エネルギー運動量テンソル ,  Navier-Stokes方程式 ,  輸送係数 ,  *ゆらぎ散逸定理 ,  自己相関 ,  ゆらぎ ,  状態方程式 ,  連続方程式 ,  非一様流
準シソーラス用語： *相対論的流体力学 ,  流体力学的ゆらぎ ,  非定常性

分類 (1件)： 流体力学一般  (BC01010Z)

引用文献 (12件)：

• K. Murase: Annals Phys. 411, (2019) 167969.
• L. D. Landau and E. M. Lifshitz: Fluid Mechanics (Pergamon Press, New York, 1959) sections 133-136.
• W. A. Hiscock and L. Lindblom, Annals Phys. 151, (1983) 466; Phys. Rev. D 31, (1985) 725; Phys. Rev. D 35, (1987) 3723.
• W. Israel, Annals Phys. 100, (1976) 310.
• W. Israel and J. M. Stewart, Annals Phys. 118, (1979) 341.

タイトルに関連する用語 (6件)： 非一様 ,  非定常 ,  背景 ,  因果律 ,  流体力学 ,  ゆらぎ