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J-GLOBAL ID：202202215263921018   整理番号：22A0883065

乾性沈着調査におけるPM_2.5用インパクタ付きフィルターパック法の評価

Evaluation of PM_2.5 Impactor-fitted Filter-pack Method for Dry Deposition Monitoring

著者 (6件)： 佐々木博行 (新潟県保健環境科学研究所) ,  遠藤朋美 (新潟県新発田地域振興局) ,  佐藤詩乃 (新潟県長岡地域振興局) ,  武直子 (新潟県保健環境科学研究所) ,  水戸部英子 (新潟県保健環境科学研究所) ,  家合浩明 (新潟県保健環境科学研究所)
資料名： 大気環境学会誌(Web)  (Journal of Japan Society for Atmospheric Environment (Web))
巻： 57  号： 2  ページ： 66-76(J-STAGE)  発行年： 2022年 
JST資料番号： U1767A  ISSN： 2185-4335  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 2016年5月2日-2021年3月29日に新潟県保健環境科学研究所敷地内(新潟曽和)において,従来の4段フィルターパック法(OFP法)とPM_2.5用インパクタを装着したフィルターパック法(IFP法)の並行測定を実施し,ろ紙表面のガス・粒子間の変化や付着物による過大評価(以下総称して,アーティファクト)の影響を比較した。併せて,長期的なトレンド解析に資するため両法の一致性およびデータの連続性を検証した。その結果,粒子状成分であるnss-SO₄^2-は両法の一致性が高かったが,Cl^-の一致性はインパクタ表面の付着物を算入するかどうかに大きく左右された。また,NO₃^-およびNH₄⁺は季節により一致性が変化し,対応するガス状成分(HNO₃,NH₃)と相反する挙動を示したことから,OFP法とIFP法とでは生じるアーティファクトの程度が異なると考えられた。さらに,インパクタ表面には海塩や土壌由来の成分が付着しており,風速との相関関係が認められたことから,OFP法では強風下での雨滴や大気中の浮遊粒子の付着によるアーティファクトが生じる可能性が示唆された。粒子状物質と対応するガス状物質との和(HNO₃+NO₃^-,NH₃+NH₄⁺,HCl+Cl^-,SO₂+nss-SO₄^2-)として評価した場合は,いずれも両法の一致性は高く,特にHCl+Cl^-はインパクタ表面の付着物を加えることで明確に一致性が改善した。したがって,OFP法における過剰捕集分を補正したガス・粒子の和として評価することで,OFP法およびIFP法の一致性は高く,これまで得られたデータとの連続性は保たれると考えられた。(著者抄録)

シソーラス用語： 乾性沈降 ,  *PM2.5 ,  インパクタ ,  *試料採取 ,  環境モニタリング ,  *大気質試験 ,  新潟県 ,  アーチファクト ,  解析 ,  類似性 ,  連続性 ,  硫酸イオン ,  イオン ,  付着物 ,  アニオン ,  硝酸塩 ,  アンモニウムイオン
準シソーラス用語： トレンド解析 ,  *フィルターパック法 ,  塩素イオン ,  硝酸イオン

著者キーワード (12件)： filter-pack method ,  dry deposition ,  PM_2.5 impactor ,  classifier collection ,  artifacts ,  parallel measurement ,  filter-pack method ,  dry deposition ,  PM_2.5 impactor ,  classifier collection ,  artifacts ,  parallel measurement

分類 (2件)： 粒状物調査測定  (SB03060E) ,  大気質調査測定一般  (SB03040I)

引用文献 (30件)：

• Appel, B. R., Wall, S. M., Tokiwa, Y., Haik, M.: Simultaneous nitric acid, particulate nitrate and acidity measurements in ambient air, Atmos. Environ., 14, 549-554 (1980).
• Chow, J. C., Watson, J. G., Lowenthal, D. H., Magliano, K. L.: Loss of PM_2.5 nitrate from filter samples in central California, J. Air Waste Manage. Assoc., 55, 1158-1168 (2005).
• EPA: CASTNET (Clean Air Status and Trends Network) 2019 annual report, pp. 1-36 (2021).
• 藤田慎一,三浦和彦,大河内博,速水 洋,松田和秀,櫻井達也:越境大気汚染の物理と化学(改訂増補版),pp. 270, 成山堂書店,東京 (2017).
• Hayami, H., Fujita, S.: Concentrations and gas-aerosol partitioning of semi-volatile inorganic species measured with denuder/filter-pack sampling system in Tokyo, J. Jpn. Soc. Atmos. Environ., 39, 77-88 (2004) [in Japanese].

タイトルに関連する用語 (5件)： 乾性沈着 ,  調査 ,  インパクタ ,  フィルターパック法 ,  評価