抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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今日,世界的に契約生産・契約農業が広がりを見せている.中でも進んでいる地域は米国であり,業種としては養豚,ブロイラーなどの畜産分野である.ただ契約生産・契約農業には国・地域間,品目・畜種間に発展段階の違う多様な形態が存在する.本研究は韓国における養豚事例分析を通して契約生産の仕組み・性格の解明とその経済性を検討するものである.まず最も精緻な契約生産が確立している米国養豚の検討を通して養豚契約の仕組み,背景・動機を確認した上で,韓国養豚の事例分析を通してその仕組み・性格を明らかにすると共に契約農家の収益性を検討した.韓国の契約生産は米国とは違って,会社系インテグレーションと農協系インテグレーションという垂直型契約が主流をなしており,会社系インテグレーションでは農家とインテグレーターが主に生産契約を,農協系インテグレーションでは農家と農協が主に売買契約を締結している.事例分析からは,1)繁殖の生産契約農家の所得は独立一貫経営のそれを大きく上回る,2)典型的な生産契約である肥育契約において,契約農家所得は非常に安定している,3)売買契約農家の場合,各種奨励金と生産性向上によって独立経営に対する所得上の優位性を保てる,などが確認できた.(著者抄録)