抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年ショッピングセンター(以下,SC)では,テナント業種ラインナップにおいて飲食・食物販の集積形態である「フードホール」が増加している.なぜ,こうした業態革新がおき,顧客への体験価値を提示するようになったのかについて,本稿ではデベロッパーの集積を一体化させるという組織能力の獲得という観点から,「ルクアフードホール」「バルチカ」の事例を通じて,その実態を明らかにすることを目的とする.まず,類似の用語を整理しながら「フードホール」の位置づけを確認し,内食・中食・外食のシームレス化によって同業態が成立していることを整理した.また,事例を通じて「ルクアフードホール」やその他のフードホール,「バルチカ」がテナントとの契約形態や運用形態を柔軟に設定することで,利用方法や空間をシームレス化させ,現地市場に適合的な顧客価値を生み出していることが分かった.その背後には,個別のテナントに対して,出店を成立させるための賃料負担力向上や,固定費低減のためのスキームなど,ビジネスモデルの側面においても工夫がみられることが分かった.SCデベロッパーは商圏情報を収集しテナント支援する基盤を担い,一体性をマネジメントする組織能力を獲得してきたことが分かった.(著者抄録)