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J-GLOBAL ID:202202227477865869   整理番号:22A2207300

マテリアルフローコスト会計(MFCA)の継続的実践に向けた適用拡大-排水プロセスシミュレータとの融合と故障リスク評価-

Extended Application of Material Flow Cost Accounting (MFCA) for Enhancing Its Continuous Practice-Incorporation of Water Treatment Process Simulator and Failure Mode and Effect Analysis-
著者 (5件):
資料名:
巻: 35  号:ページ: 169-180(J-STAGE)  発行年: 2022年 
JST資料番号: U1273A  ISSN: 1884-5029  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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環境マネジメント手法の一つであるマテリアルフローコスト会計(MFCA)を工場排水処理の運転方案改善に応用した結果を報告する。対象とした飲料工場では,省エネ性能に優れる嫌気処理と,負荷変動に強い担体式好気処理の2系列の排水処理設備を持ち並列に運転できる。そのような事例において嫌気および好気処理に送る日々の負荷配分を最適化するため,負荷変動に対する故障リスク金額や電力費を含む運営コストの計算モデルを作成し,実際の排水負荷データを解析した。各単位操作の故障リスクを故障モード影響解析(FMEA)の手法を用いて評価し,さらに故障1回当たりの損害額と故障発生頻度の組み合わせを推定した。得られた故障リスク金額を,筆者らによる既報の技術知識集積型MFCAモデルの入力変数として取り込み,単位操作間のコストの流れを俯瞰的に解析できる計算モデル(MFCA故障リスク評価モデル)を構築した。得られたモデルを用いて,嫌気処理BOD負荷量の前日からの上昇幅の制限値(嫌気負荷上昇リミッタ値)と故障リスク金額の関係を求めた。嫌気負荷上昇リミッタ値を小さくとれば故障リスクが下がる一方で好気処理への配分が増えて電力費が上がるため,故障リスクと電力費の合計値を最小とする嫌気負荷上昇リミッタの最適値を求めた。この最適値をもとに1年分の排水データについて嫌気および好気処理への負荷配分の改善案をシミュレーションしたところ,排水処理設備全体の故障リスク金額は52千円・d-1から50千円・d-1に低減された。加えて,消費電力と汚泥処分費の低減が期待でき,運営費合計の低減額は29千円・d-1(低減比11%)となった。本モデルによって故障リスクと電力費など多様なコスト項目の包括的な評価が可能となり,MFCA手法の適用対象を排水処理に拡大した意義を示せた。加えて,MFCA手法の課題であった現地調査による詳細な計測と予測計算の負担を軽減することができ,その継続的実践に貢献できると評価できた。(著者抄録)
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分類 (1件):
分類
JSTが定めた文献の分類名称とコードです
下水,廃水の生物学的処理 
引用文献 (16件):
  • 1) 國部克彦・中嶌道靖(編著)(2018)マテリアルフローコスト会計の理論と実践,同文舘出版,330pp.
  • 2) International Organization for Standardization (2011) ISO14051, Environmental Management-Material Flow Cost Accounting-General Framework, ISO, Geneva, 38pp.
  • 3) 東田 明・國部克彦(2014)企業経営における環境と経済の統合と離反-MFCA導入事例を通して-.国民経済雑誌,210, 87-100.
  • 4) 國部克彦(2007)マテリアルフローコスト会計の継続的導入に向けての課題と対応.国民経済雑誌,196, 47-61.
  • 5) 國部克彦(2016)MFCAによる経済と環境の連携を再考する:MFCA-LCA統合モデルの展開へ.日本LCA学会誌,12, 60-65.
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