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J-GLOBAL ID:202202232592062976   整理番号:22A1407025

阿蘇火山,阿蘇4/3降下テフラ群の層序と噴火活動史 -阿蘇4火砕流噴火への準備過程-

Tephrostratigraphy and Eruptive History of Aso-4/3 Tephra Group, Aso Volcano: Preparatory Process for Aso-4 Ignimbrite Eruption
著者 (5件):
資料名:
巻: 67  号:ページ: 91-112(J-STAGE)  発行年: 2022年 
JST資料番号: G0918A  ISSN: 0453-4360  CODEN: KAZAAX  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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阿蘇火山は,昇順で阿蘇-1,2,3,および4という4つの巨大なイグニンブライト形成噴火を生成したが,その中で,阿蘇-4は過去100万年の日本で最大の噴火と考えられている。本報告では,阿蘇-4と阿蘇-3噴火(阿蘇-4/3テフラ群)間の一連のテフラについて述べる。ここで提示する阿蘇-4/3テフラ群に対する噴火史の再構築は,壊滅的イグニンブライト噴火の予備過程の概要を述べることにより,カルデラ火山活動の理解に価値ある貢献を提供する。阿蘇-4/3テフラ群の一連の噴火は,少なくとも37の軽石降下,岩滓降下,および灰降下堆積物から成るが,5つの段階に分けられる。段階1は,阿蘇-3の噴火後,133~114.1kaの間の苦鉄質岩滓(VEI 3-4)の噴火によって特徴付けられる。段階2は,114.1~108.4kaの間の苦鉄質岩滓と灰(VEI 3-4)の頻繁な噴出によって特徴付けられる。マグマ組成は,108.4~104.7ka(段階3)から爆発噴火(VEI 3~4)の間により珪長質となった。104.7~97.7ka(段階4)からの最も活発な段階の間,大量の珪長質軽石降下物が噴出した(VEI 4~5)。ABCDテフラ(97.7ka)は,阿蘇火山で最大のプリニー式噴火の軽石降下堆積物である。段階5(97.7~88ka)は,比較的に休眠期間であり,その間,黒雲母デイサイト軽石が堆積した(VEI 4)。段階5の噴火数が少ないことは,マグマ供給速度が,阿蘇-4イグニンブライト噴火に先行する10000年の間に減少したことを示唆する。阿蘇-4/3テフラ群の推定全テフラ体積は23km3であり,これは高密度岩石換算(DRE)で10km3に相当する。長期間のテフラ噴出速度(0.23km3DRE/ky)は,カルデラ後阿蘇-4の段階のもの(0.2km3DRE/ky)と類似している。(翻訳著者抄録)
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分類 (1件):
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地球熱学,火山物理学 
引用文献 (71件):
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  • Bonnadonna, C. and Costa, A. (2012) Estimating the volume of tephra deposits: A new simple strategy. Geology, 40, 415-418. https://doi.org/10.1130/G32769.1
  • Chun, J. H., Ikehara, K. and Han, S. J. (2004) Evidence in Ulleung basin sediment cores for a Termination II (penultimate deglaciation) eruption of the Aso-3 tephra. The Quaternary Research (Daiyonki-Kenkyu), 43, 99-112. https://doi.org/10.4116/jaqua.43.99
  • Fierstein, J. and Nathenson, M. (1992) Another look at the calculation of fallout tephra volumes. Bull. Volcanol., 54, 156-167. https://doi.org/10.1007/BF00278005.
  • Gualda, G. A. R., Ghiorso, M. S., Lemons, R. V. and Carley, T. L. (2012) Rhyolite-MELTS: a modified calibration of MELTS optimized for silica-rich, fluid-bearing magmatic systems. J. Petrol., 53, 875-890. https://doi.org/10.1093/petrology/egr080
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