抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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三菱電機のモータ製造工場は,市場変動に対応するために多品種少量生産でかつコスト競争力が求められている。その中で生産性向上のために当社のFA-IT統合ソリューション“e-F@ctoryコンセプト”に基づいてITを活用した生産現場の管理・改善を推進してきた。まずはフィーダ工程を対象に,1)設備からの生産実績取得,2)作業者の登録による生産実績取得,3)製品や工具を用いた生産実績取得の仕組みを構築し,進捗管理や現場改善を加速した。しかし,次に展開した組立て工程では,作業者間の熟練具合の差や作業自体のばらつきによる生産性低下に対して,現状のITを活用した実績収集だけでは要因分析に必要な情報が不足することが分かった。そこで,生産現場や生産技術業務でのDX(Digital Transformation)として,次の二つの技術を構築した。(1)実績をデジタルに把握する技術。1)要因分析で使用する作業動画と実績を連携させることで,問題を把握する箇所を抽出し,分析時間を短縮する。2)問題を把握する箇所のトリガーにも動画を活用する。(2)実績を活用した生産方式設計。ITで収集した実績値を活用して,生産計画に合わせた生産順序や人員配置をシミュレーションし,生産性や工期を最適化する理論的な生産方式を設計する。今後,この技術を社内工場に展開し,生産現場と生産技術業務のDX(以下“生産技術DX”という。)を推進し,更なる生産性向上を図る。(著者抄録)